ヤフーカテゴリーが終了だそうです。
「Yahoo!カテゴリ」「Yahoo!ビジネスエクスプレス」サービス終了のお知らせ
昔はSEOといえば、まずヤフカテ登録が王道でしたが、最近はヤフーカテゴリーの名前を聞かなくなっていました。
Googleのポリシー変更や、ソーシャルメディア&スマートフォンの普及により、人々がコンテンツを消費する方法が変わってきたことが、関係していそうです。
ヤフカテ登録は最強のSEOだった
2005年くらいまでは、運営サイトがヤフーカテゴリーに登録されることは、ステイタスでしたし、強力なSEOになりました。
Yahoo検索はカテゴリーに登録されているサイトをまず表示してから、自然検索結果を表示していました。カテゴリー登録されているサイトは、圧倒的なアクセス数を集めることができたのです。
後にその優位性は中止になってしまいましたが、ヤフーカテゴリー登録サイトは、自然検索の上位に表示されやすかったです。なぜなら、ヤフーカテゴリーはページランクが高かったため、登録サイトのページランクも上がったのです。
また、ヤフーカテゴリーに登録されているサイトは、人のチェックが入っているため、他のサイトより信頼性が高いです。Googleは、ヤフーカテゴリー登録サイトと、オープンディレクトリサービスのDMOZに登録されているサイトを「権威のあるサイト(オーソリティサイト)」に認定していたという噂もありました。
よって、ヤフーカテゴリーに登録されることが、ネットビジネスの成功への近道でした。みんなこぞってヤフーカテゴリーへ登録申請を行っていました。
ヤフカテのビジネス化
ヤフーカテゴリーへの登録は原則無料なのですが、必ずしも登録してくれる保証はありません。むしろ登録されることが稀でした。
ヤフーカテゴリーの価値をYahoo自身が理解したのでしょう。カテゴリー登録審査を有料で受け付けることにしたのです。Yahoo!ビジネスエクスプレスです。審査料はジャンルによって異なりますが、数万円です。
有料審査の場合、合否が送られてきます。もし拒否されても、その理由を教えてくれます。修正してもう一回申請するチャンスも与えられました。
お金はかかりますが、一度登録されてしまえば、効果がずっと持続するということで、Yahoo!ビジネスエクスプレスは、コストパフォーマンスの高いSEOの手法として、君臨し続けました。
ペイドリンクスパム化による逆風
しかし、Googleはお金を払って掲載してもらう「ペイドリンク」を、ポリシー違反としました。ヤフーカテゴリーも、ペイドリンクと認識される可能性を指摘されるようになりました。
申請する側はヤフーカテゴリーからの強いリンクを求めています。ヤフーカテゴリー掲載には一定の審査はあるものの、お金を支払うことで優先的に審査をするわけですから、グレーゾーンであることは間違いないです。
Googleは人工知能RankBrainをアルゴリズムに取り入れていて、リンクを付けなくても、ページの内容や有益性を把握できるようになってきています。リスクをとってヤフーカテゴリーに登録する必要性は低下してきています。
申請数が減ってくれば、ヤフーカテゴリーの運営はビジネスとして回らなくなってきます。そんな流れでの、今回のヤフーカテゴリー終了の発表だったのではないでしょうか?
人力チェックはソーシャルメディアへ
とはいえ、ロボット型の検索エンジンにも弱点はあります。先日のキュレーションサイト問題では、低コストで素人ライターに大量に書かせた専門コンテンツの質を、Googleは見破れませんでした。
人の目でしっかりチェックしたWebサイトやページのリストは、より重宝される時代なのです。
最近はTwitterやFacebook、そしてはてなブックマークのようなソーシャルメディアで盛り上がっているコンテンツが、多くの人のチェックが入っているという意味で、ヤフーカテゴリーの代わりになっているのでしょう。
ヤフーカテゴリーは終了しますが、審査や評価を効率化した新しい形のカテゴリー登録サービスが、今後生まれてくるかもしれませんね。
サイトからページ単位へ
ヤフーカテゴリーはブログよりも、一つのジャンルに特化したウェブサイト形式の方が登録されやすかったイメージがあります。当ブログは何度かチャレンジしましたが、登録できませんでした。雑記ブログですからね。
しかし、時代はソーシャルメディアが普及し、メディアもブログ形式のものが増えています。一つのサイトとして作り込まなくても、一ページでしっかり情報を伝えようとする形が増えています。
スマートフォンの普及も関係しているでしょう。スマートフォンの場合、ページを遷移するよりも、スクロールしていったほうが読みやすいです。
Googleもオーソリティ的なものをサイト毎ではなく、ページ単位で計算しているそうです。
サイトからページへ。
ヤフーカテゴリーが終了するに至った理由が、そのあたりにもありそうです。
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