高度成長期のように、みんなが同じもの、同じ車、同じような家に住んでという時代は終わりました。現在は色々な選択肢があり、人々の価値観や考え方は多様化してきています。
様々な価値観の中では、「あうん」で済んでいたものがすまなくなり、より高いコミュニケーション能力が必要になってきています。多くの国籍の人が働くグローバル企業社員のコミュニケーション術を知ることは、参考になるはずです。
違うことは、間違っていることではない
人はみんな、教育や家庭、人間関係など、まったく異なった環境で育ってきているのです、価値観や考え方が違うのは当たり前です。お互いの主張を押し付けあうのではなく、お互いの意見を尊重しあわないと、上手くやっていけるわけがありません。
違う意見をぶつけ合うことで、広く深い議論が可能になります。多くの国籍の人が働くグローバル企業では、違いがあることは良いことだとされているのです。
議論する際は、人格と問題を分けて議論します。問題を議論しながら人格否定をしてしまうと、議論が泥沼化してしまいますし、社会人として失格です。
発言をしないと居ないのと同じ
日本人には、下手なことを言って揚げ足を取られるくらいなら、黙っておこう的な感覚があると思います。
「失敗しないことが偉い」ような感じが日本にはあります。失敗した人を猛然と叩く文化といいましょうか。
しかし、失敗しないということは、リスクをかけないということです。リスクをとらなければ、大きな成功は望めません。世界で戦うには積極的にリスクをとっていく必要があるのです。
グローバル企業の会議では、発言しないメンバーは居る意味がないとして、退席を命じられることがあるそうです。とにかく自分の意見を言って周りに貢献することが、価値のあることなのです。
結論ファースト
YesかNoなのか?そして条件と根拠はなんなのかを、最初に述べると議論がスムーズにいきます。議論のときの会話や、電子メール、報告書など、すべて結論ファーストを心がけましょう。
結論→理由の順に述べることで、読む側は相手の意思を理解し、その根拠をよく精査することができます。組織では、多くの人から同意が得られないと、話が進みません。できるだけわかりやすくシンプルにメッセージを伝える必要があるのです。
数字、ファクト、ロジック
あいまいな表現や推論を元に話をしてしまうと、何を議論しているのかわからなくなってしまいます。事実をしっかり集め、正確な数字を基にして、論理的に議論を組み立てます。
もちろん直感も大切です。人間のセンサーは非常に良く出来ていて、雰囲気から物事の良し悪しを判断することができます。しかし、感覚的な話をしても、自分はわかっても、相手には伝わりません。事実をしっかり観察して、聞く人が納得できるように話を組み立てましょう。
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本書は出版社から送っていただきました。ありがとうございました。
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