クライアントさんからの依頼で、WordPressのアップデートと、合わせてPHPとMySQLのアップデートを行いました。
アップデートの内容は、
- WordPress4.9→6.3
- PHP5.x→PHP8.2
- MySQL5.5→5.7
です。要するに「全部最新にして!」という依頼でした。
サーバーはさくらレンタルサーバーです。
大幅なアップデート
今回はWordPressが4.9から6.3、PHPは5.xから8.2、MySQLが5.5から5.7と、かなりバージョンが空いてしまっています。
最悪の場合、動かなくなってしまいます。事前に十分確認を行いながら、アップデートを行いました。
PHPアップデート 5.xから7.xへ
PHPのアップデートは、サーバーの管理画面から行えます。PHPのバージョンを5.xから8.2に切り替えてみて、もし不具合があった場合は、もとのバージョンに戻せば、元通り戻るので、安心です。
実際に8.2に切り替えてみたところ、WordPressが動かなくなり、真っ白になってしまいました。WordPress4.9はPHP8.2では上手く動かないようです。
調べてみると、WordPress6.3はPHP7以上でないと動かないので。まずは、PHP5.xから7.xにアップデートしました。
MySQLアップデート 5.5から5.7へ
MySQLは5.5のままでもWordPressは動くとのこと。さくらレンタルサーバーは、MySQLをアップデートすると、別に新しく5.7バージョンのデータベースを作ってくれます。
サーバー情報が変わるので、WordPress側のwp-config.phpファイル内のサーバー情報(今回はサーバーアドレスのみ)を変更すれば、新しい5.7のデータベースを使えるようになります。
問題が置きたら、最悪元の5.5のデータベースに戻せば、元に戻るので安心です。
こちらは特に問題なく移行ができました。
【参考】WordPressとphpのバージョン対応表!PHPバージョンのサポート終了日とMySQLのバージョンも確認できます。
WordPressアップデート4.9から6.3へ
さて、本丸のWordPressアップデートです。WordPressのアップデートは、基本戻せないので、十分確認が必要です。
不測の事態に備えて、データベース内のデータをphpMyadminからダンプ。そして、WordPressのファイルも全てダウンロードしておきました。
もし、WordPressが動かなくても、再インストールして、データをアップロードすればOKなはずです。その時、テーマやプラグインの復活など、細かいところがWordPressのファイルが役立つはずです。
とはいえ、WordPress自体のアップデートですから、基本的には問題は起きないはず。なにか不具合があれば、WordPress側が中断して、問題を提示してくれます。
実際には、特に問題なくアップデートが終わりました。
PHP7.xから8.2へ
こちらは、サーバーの管理画面側からの切り替えで、特に問題なく終了しました。
プラグイン由来の、WordPress側でのトラブル
WordPress、PHPを大きくアップデートしたので、対応していないプラグインが出てきてしまいました。
クラシックエディタプラグインを導入したところ、ビジュアルとテキストの切り替えができない不具合が出てしまいました。こちらは、「PS Disable Auto Formatting」プラグインがコンフリクトを起こしていて、無効化しました。
各記事のページ(page.php)のコンテンツが表示されない不具合が発生しました。こちらは「brBrbr」プラグインがコンフリクトを起こしていて、無効化しました。
プラグインは、最新にアップデートしておいたほうが、トラブルは出にくいはずです。今回問題を起こしたプラグインは、長期間アップデートが行われていませんでした。
WordPressアップデート後の不具合は、かなり焦るので。アップデート前にプラグインは全てオフにしておいたほうが、精神衛生上良いかもです。
テーマのアップデートによる不具合
最後に、テーマをアップデートしました。WordPressのデフォルトテーマTwentyTenです。
最新にアップデートしたところ、カスタマイズしてあった部分が上書きされてしまったので。カスタマイズの記述を復元しました。
本来は、子テーマで対応してあれば、問題のないところですが。親テーマを直接カスタマイズしてあったので。WordPressファイルをバックアップしてあったので、旧テーマファイルを確認して、対応しました。
バックアップを万全に
細かいトラブルはありましたが、アップデート作業はスムーズに進んだと思います。
事前に自分が保有しているWordPressサイトでシミュレーションを行うなど、入念な準備をしたことで、本番では慌てず作業ができました。
今回は10年分くらいのアップデートを一気に行った形となりました。できるだけ、日頃からこまめにアップデートをしたほうが、大きなトラブルは少ないです。
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