ねぶた(?) / yellow_bird_woodstock
けんすうさんのブログ記事「SEOの終わりとソーシャルとnanapiのコンテンツの未来」が発端で、SEOは終わった!いや、終わってない!!的な意見が、ネット上で錯綜しました。
当ブログでは、今年の1月に「SEO終了のお知らせ」という記事をポストしました。もう一度確認の意味をこめて、現在のSEOについての考えをまとめます。
「SEO終わった祭り」とは
「SEOの終わり」と書くと、検索エンジンによる集客はできなくなるようなイメージがありますが、検索エンジンが将来衰退してなくなることはありません。「(これまでの)SEO(の手法)の終わり」という意味です。
その辺の行間を読まずに、タイトル通り真に受けて、SEO業者の方々やSEOメインのショップ運営者・アフィリエイターの方々が、一斉に噛み付いたのかなと。
なぜ「SEOは終わり」というフレーズが、これほどまでに祭り上げられたかというと、これまでのSEOの方法は、スパムまがいの手法が横行していた状況が背景にあります。サテライト・ブログ量産による被リンクの獲得や、コンテンツファームと呼ばれる、中身のない記事を低コストで大量にポストして、ロングテールで集客する方法などです。
「こっちは真面目にコンテンツを作りこんで、情報発信をしているのに、なんであんなク●みたいなサイトが上位に来るのだ?」と、疑問に感じていた、地道に情報を発信しているウェブ運営者は多かったはずです。
金魚 / 柏翰 / ポーハン / POHAN
自作自演は効かなくなる
検索エンジンを巡る状況は少しづつ変化してきています。ソーシャルメディアが台頭し、検索エンジンがソーシャル・ストリーム上のデータを、検索ランキングに利用し始めたというニュースが、ネットを駆け巡りました。ソーシャルメディア上では「信用の維持」が生命線であるため、ソーシャルデータを検索エンジンのアルゴリズムに組み込むことで、スパム行為を排除できると考えられています。
パンダ・アップデートと呼ばれる、Googleの大規模なアルゴリズム変更も予定されています。こちらは、内容の薄いコンテンツページを大量に生産するサイト(コンテンツファーム)の上位表示を駆逐するためのアルゴリズムです。アメリカでは導入済みで、日本にやってくるのも時間の問題です。
これまで、真面目にやってきたのに、苦虫をかまされていたウェブ運営者が、「SEOは終わった」という切れの良いキャッチと、ソーシャル時代の到来を、拍手喝采で受け入れたのは、自然の流れだと感じました。
寒川神社 ねぶた 恵方八犬 / kosabe
ソーシャルの強力な自浄能力
検索エンジンのアルゴリズムに、ソーシャルストリームのデータを利用することで、より人間の判断に近いランキングを計算できます。なぜなら、ソーシャル・ストリーム上の発言は人間関係や人の意思が強く反映されているからです。リアルとネットの評判が一致していく方向に、検索エンジンは進化しています。検索エンジンは、人間の脳を目指しているという話もあります。
世界人口100億人のソーシャルグラフを分析することくらい、グーグルにとってお手の物でしょう。スパムな人のグループを簡単に判別します。スパムな人をフォローすると、自分もスパム仲間の一味と認識されてしまうため、無差別にフォローすることは避けたほうがよいでしょう。
via: SEO終了のお知らせ
ネット上で悪事が見つかれば、ソーシャルメディア上での信用の失墜に繋がり、その後の活動が制限されることになるでしょう。過去の行動は全部記録されていて、後から検索して、悪事を追求できるからです。繋がっている人も同じ仲間とされてしまう可能性があります。
リセットして偽名で再スタートしても、バレたら大変です。噂話好きのソーシャルメディアにとって、格好のエサとなります。Facebookが実名主義というのも大きいです。ソーシャルメディアには、強力な自浄能力が備わっているのです。
花火@青森ねぶた / chrisliang82
将来のSEO対策とは?
サクラを動員した飲食店が叩かれるのと同じで、自作自演のサテライトブログを大量生産する行為は、「ネット上のサクラ」として認識されて、ソーシャルメディア上で徹底的に叩かれるでしょう。
超重要な論考。検索はノイズの海の中で弱体化が進み、情報流通基盤はソーシャルメディアに移行。そこではSEOではなく「信頼」がすべての価値観となる。
via: @sasakitoshinao
ソーシャルメディア時代で成功するには、「真摯な姿勢」が最も重要です。とはいっても、大げさなことではなくて、リアル社会と同じような感覚を持って行動すればよいのです。リアルとネットが限りなく一致していくだけのことで、ごく自然なことです。
これまでSEOと言われていたものにしがみついていると、すべてを失ってしまう可能性があります。もし集客のほとんどを検索エンジンに頼るビジネスを行っている方は、気が気ではないでしょう。検索エンジンという気まぐれな装置に心臓を握られている恐怖を、将来ずっと持ち続けなければなりません。
「SEOしないことがSEO」
禅問答ではありませんが、付かず離れず、自然が一番なのかなと。これからは、サービスの内容重視で、口コミで自然にアクセスが集まるような活動をしていくことが勝負になるでしょう。結果として間接的にナチュラルリンクを得られるサイトは、精神衛生的に良いですしね。
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