あなたの周りを見渡してみてください。もしかすると、「トラブルメーカー」の人は、運動習慣が無い人が多くないですか?
自分でストレスを発散する術を持っていない方は、ストレスを人に向けてしまいます。人間関係が悪くなって孤立して、さらにストレスを増大させる、負のスパイラルです。
先日の記事で紹介したように、運動をするとストレスが軽減します。ストレスは他人に吐き出すのではなく、汗として自然界に放出するほうが健全です。
とはいえ、無理をして怪我をしてしまったら、本末転倒です。無理なくジョギングを始める方法を紹介します。
運動がストレスを軽減する
運動をするとセロトニンと呼ばれる、幸福ホルモンが分泌されます。運動して汗をかいた後は、清々しい気持ちになります。適度な疲れで、夜もぐっすり眠れます。適度な運動はストレス解消には最適です。
運動以外に、幸福ホルモンの分泌を促す代表的なものは「糖分」です。ストレス発散のために、甘いお菓子に走る人は多いと思います。一方で、ストレスを感じた脳が、塩分を欲するという研究結果もあるそうです。
つまり、人はストレスを感じると、甘いもの塩辛いもの問わず、食欲が増して、食べ過ぎてしまうことが多くなります。食べ過ぎると体重が増えて、ますます運動から遠ざかります。今度は不健康のストレスが発生して、ストレス&不健康のスパイラルへ突入します。
ちなみに、運動をすると、肝臓に保存されていた糖分が血中に放出されて、空腹感をおさえます。運動はストレスだけでなく、食欲を調整して、心身の調子を整えてくれるのです。
無理のないジョギングの始め方
ジョギングをお勧めします。ウォーキングは私はお勧めしません。歩くだけではカロリーを消費できず、効率が悪いからです。
とはいえ、いきなり走ったら怪我します。まずは、スロージョグといって、歩くスピードと同じくらいの速度で走ることををお勧めします。私もジョギング開始当初はやっていました。
最初は家の周りの周回コースをグルグル回るようにしましょう。遠くの目的地まで走っていって、折り返し帰って来るコースだと、途中で脚に痛みを感じても、無理して家まで長い距離を走って帰ることになります。これが怪我の元です。家の周りを走っていれば、トラブルが起きてもすぐに家に帰って来れます。もちろん、準備運動は忘れずに!
走り始めて一番怖いのが、「ケガ」なのです。一度ケガをしてしまうと、治るまで走れません。走れない間のストレスのはけ口が食べ物へ戻ってしまい、せっかく体重が減ってもリバウンドしてしまいます。決して無理をしてケガをしないよう気をつけましょう。
歳は関係ない
先日読んだ本によると、27歳でランニングの体力はピークを迎え、その後低減していくものの、19歳と同じ体力まで下降するのは、64歳だということです。19歳と64歳が同じ体力を持てるのです。しっかりトレーニングをすれば、ランニングについては、若い頃のパフォーマンスに戻すことができます。
知り合いの50歳代の方は、ジョギングを始めたところ、最初は1km走でも息があがっていたのに、3年で体重は10kg減り、フルマラソンサブ4を達成し、トライアスロンを完走しました。
昔運動をしていたのに、今は太ってしまったという中年の方でも、ぜひジョギングにチャレンジして、若かりし体力を取り戻してみてください。
緩急をつける
ジョギングに慣れてきたら、ある区間だけ、スピード上げてみてください。最初は100mくらいでも構いません。出来れば、ジョギングの間に、何度かスピードを上げます。緩急をつけることで、心肺機能が高まります。そして、有酸素運動と無酸素運動をミックスすることで、脂肪が燃えやすくなるといわれています。短時間で効率のよい運動ができます。
私は普段は5kmしか走りません。その代わり、400mダッシュと200mジョグを繰り返す「インターバル」を行っています。先日のハーフでは1’30’45でした。2倍すればフルマラソンを3時間2分で走ってこれるペースです(実際には無理です)。体重も理想体重以下となりました。
ジョギングと禅
ジョギングをしていて、スピードが上がってくると、難しいことを考えられなくなります。次第に瞑想や無心の境地のようなものを感じるようになります。動禅という、動きながら禅をする考え方があるそうです。お遍路さんも修行の一つと言われています。同じような感覚があるのではないでしょうか?走ることで脳を休めて、気分をリセットできるのです。
もちろん、持病やケガをしていて、強い運動が出来ない方は、無理して運動する必要はありません。できる範囲での運動を選べばよいと思います。そうでなければ、靴さえあれば、どこでもできるジョギングは、一番お手軽で有効な運動です。生活習慣の一つとして、取り入れてみてはいかがでしょうか?