1/15に行われた第61回島田駅伝に参加してきました。個人的には5kmベストタイムを更新し、3人抜きました。最高の気分を味わうことができました。
伝統あるレベルの高い島田駅伝
島田駅伝では、5kmの周回コースを一人一周、5人で5周走ります。合計25kmです。
一般の部の参加チームは13チーム。意外と少なくて、どうなのかな?と思ったら、島田駅伝は今年で61回を迎える伝統のある駅伝。距離も一人5kmと長い(他の地域の駅伝大会は一人3kmが多い)ため、出場チームは高校の陸上部やレーシングチームなどレベルが高い。
我々は知人達と「ジョグノート」で繋がっているメンバーを若い衆チームと年寄りチームにわけて2チームで参戦。私は年寄りチームのアンカーで出場しました。
本格的な駅伝でした。「コール」といって、事前にゼッケンを見せて受付をしないといけません。私はアンカーなので、第四走者がタスキを貰うちょっと前に、コール完了。
まもなく、第四走者が到着。私は11位でタスキを貰いました。
風に乗って
走り始めた瞬間、「あ、今日は調子が良い」と思いました。体が良く動く感じ。200m先にオレンジ色のシャツを着た走者(以後、オレンジ走者と呼ばせていただきます)を見つけて、彼を追いかけました。前半は上り&強風の向かい風だったので。前の走者を見ながら、ひたすら我慢の走りでした。折り返しの手前で若者チームの走者とすれ違って、笑顔で挨拶。元気がでました。
折り返したら、追い風です。これまでも何度か強風時のレースを経験していて、追い風はストライドを伸ばして思いっきり飛ばしても疲れないことを知っていました。どうせ残り3kmもないですし、最後まで持つと判断。ここで一気にギアを入れました。
オレンジ走者も同じようにギアを入れ替えたようにみえました。なかなか差が縮まりません。すると、オレンジ走者が更に前の走者を二人ごぼう抜き。私も続いて一気2人抜きました。
ゴールのあるグラウンドに入ってきて、ようやくオレンジ走者のすぐ後ろにたどり着きました。しかし私もかなり息が上がっていて、「無理して抜いても、また抜き返されるかも」という恐怖が頭をよぎり、しばらく足が出ませんでした。そこに、チームのリーダー(第一区走者)が応援に来てくれていて、「抜けるぞ!」とハッパをかけてくれて、我に返りました。
これは抜くしかない!
ゴール前は再び向かい風になります。追い風がなくなり、オレンジ走者のペースが明らかに落ちたので、抜ける!と一気に抜きました。ゴール前の200mの直線は、後ろの走者が追ってくるのではないかという恐怖に押され、必死に走りました。呼吸も普段は「スッスッハー」のところを「スッハッスッハ」とマックスに切り替えました。直前の練習で、呼吸のビートを上げると、疲れていても手足が動くようになることに気がついていて、それを最後のカードとして使い、ラストスパートができました。理想的でした。
ゴールはテープが用意されていて、思いっきりガッツポーズをしようかと思ったのですが、後ろの走者が怖くて、控えめに。手持ちのタイムをみたら、20:53。一瞬、21:53と勘違いして平凡だなーと思ったら、なんと自己ベストを1:20近く更新していました。ヤッタ!
若者チームは7位/13チームで、入賞まであともう一歩でした。我々は順位を3つ上げてチームは8位/13チーム。上出来でした。順位は一つしか違いませんが、タイムは5分差がありました。駅伝は一人ひとりの積み重ねだなとつくづく感じました。
今回はたまたま巡りあわせが良くて、3人抜きました。前の走者の後ろについたとき、全身からアドレナリンが放出して、獣になったような感じで、闘争本能がむき出てきました。私が追われる立場だったら、すごく苦しい立場だと思います。抜かれると心が折れてしまう。抜きつ抜かれつは駅伝の醍醐味です。駅伝の楽しさと怖さを実感しました。
アンカーの重要性
アンカーだと、一区のスタートから一時間20分くらい待ちます。次々とゴールするチームメイトを見ていると、緊張感が増してきます。大井川の河川敷で行われたため、風が強く寒い!寒さがさらに緊張感を増大しました。
アンカーは次の走者にタスキを渡すことはありません。しかし、ゴールでチームのみんなが待っていてくれたのがすごく嬉しかったです。
駅伝は基本的にタイムの速い順に走ります。タイム差がついてしまうと、挽回するのが難しいからです。とはいえ、アンカーの走りは順位に直結します。アンカーにも強いランナーを置くのも重要だと思いました。
澄んだ気持ちに
ゼッケンナンバーを呼ばれて、中継地点に立つ。コースの向こうに必死に走るチームメイトが見えた瞬間、緊張感はスッと消えました。逆に「ああ、今回駅伝に出場して、本当に良かったな」と思いました。
あとはタスキを貰って一生懸命走るだけ。
久々にピュアな気持ちなりました。また来年も出場したいです。