USS PENNSYLVANIA and battleship of COLORADO class / Marion Doss
先日ベータ版を公開したはてなブログでは、トラックバック機能が完全に廃止となり、コメントも10件までしか書き込めないそうです。さらに、コメント機能自体を停止できるようにする案もあるそうです。
ブログのコミュニケーションは、ツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディアを活用したほうが便利ですし、理にかなっています。コメント・トラバ機能が淘汰されるのは、自然の流れでしょう。
ソーシャルとブログは補完し合っている
Blue Bird / japes18
ブログには、コミュニケーション機能として「コメント」と「トラックバック」という、革新的な機能が実装されました。しかし、みなさんもご存知の通り、両者とも「スパム」目的で利用されるケースが多く、上手く利用されていないというのが現状です。
そこで現れたのが「ソーシャルメディア」です。ソーシャルメディアは文字数など表現の制限がある代わりに、「リツイート」「シェア」という、強力なバイラル機能を備えています。ブログは高度な表現が可能である反面、前述のようにコメント・トラバがうまく機能せず、コミュニケーション能力が弱いです。ブログとソーシャルは両者はお互いに補完し合うことで、強力なメディアへと変貌を遂げたのです。
ソーシャルメディアは鳥、ブログは果物の木に例えると分かりやすいでしょう。ソーシャルメディアという鳥はブログ記事という果物を餌として食べ、果肉の中の種を広く遠くへ運んでくれるのです。
ツイッターの爆発力
Explosion / quinn.anya
ツイッターとブログの相性は抜群に良いです。ツイッターは140文字しか書き込みできないため、ブログ記事は格好の「リツイート」のネタとなります。ツイッターは匿名でも利用できるにもかかわらず、実質上は個人と紐付けされているため、比較的荒れにくい、お行儀のよいメディアです。
手軽なリツイート機能に加えて、ツイッターは片方向でつながれるため、Facebookやmixiのように両者の合意が必要なメディアよりも、情報の拡散スピードが格段に速いことから、現時点で最強のバイラルツールと言えるでしょう。
Facebookのコメント機能
minami-aoyama, tokyo 南青山・東京 / pictureTYO
当ブログでは、フェイスブックのコメント機能を設置しています。素晴らしい仕組みです。匿名で書き込みができるブログのコメント機能は、荒れやすいのに対して、Facebookは基本的に実名主義で、ある程度責任を持って書き込む必要があるため、荒れることはほとんどありません。
「匿名で好き勝手に書き込みできることが、ネットの醍醐味だ」という意見もあるかもしれません。個人ブログは、自宅のようなものです。土足で入ってきて、壁に落書きをしていくような行為は、ハッキリ言って、常識を逸脱してます。
Facebookコメントに書き込みがあると、のコメ主のFacebookフィードにも流れるので、ツイッターと同じようなバイラル効果を期待できます。Facebookコメントはブログのコメント機能としては、最適なツールです。
検索からソーシャルへ
Social Scene / RambergMediaImages
これまでのブログの集客は、検索エンジンがメインでした。ブログの優越が検索エンジンの順位で決められてしまうという、不自然な状況でした。
現在は、ソーシャルストリームから水路を引くことで、アクセスを得ることができます。キーワードで順位を競い合うゼロサムゲームから、各々の個性で勝負できる時代へと確実に移行してきています。
ソーシャルメディアという媒体を通して、ネットとリアルが融合しつつある状態とも言えます。ネットでもリアルと同様に自分の行動に責任が生じるようになったのです。ネット上での失態が、ネットに留まらず、リアルへも拡散することは当たり前になるでしょう。
ネット上での行動は、すべて保存されています。ネットはこれまでのような、羽を伸ばせる場所ではなくなりつつあります。ブログのトラバ・コメント機能が無くなることは、時代がソーシャル化していく過程の一つなのです。