最近では、毎日200冊以上の本の新刊が出ているといわれています。読者の嗜好は多様化し、移り気が早く、次々と新刊を出していかないと売れないからだそうです。慢性的な書き手不足になっています。
出版は自分のブランドを一気に引き上げてくれる強力なツールです。出版社は世のブログをチェックして本の書き手を探しているそうです。我々ブロガーは「本の出版」をブログの目標の一つにしてみてはいかがでしょうか?
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自分のビジネスにつなげる
出版は、必ず自分のビジネスに関係あることをテーマにかかげなければいけません。
時々、自分の仕事に全然結びつかない本を書いている方がいます。自分の見識を広めたり、趣味でやられる分には大いに結構なのですが、この「ブック・ブランド・マーケティング」の定義には合いません。
そもそも、何のために苦労して出版するのでしょうか?「ブック・ブランド・マーケティング」の目的は、本を出して自分のビジネスを拡大することにあります。
ブロガーの目標の一つとして、出版は魅力的です。しかし、「ブログへの集客」のためだけの出版はもったいないです。自分の本業ビジネスに結びつくような出版を意識したほうがよいでしょう。
サラリーマンの方で、本業に結びつけることが難しい方は、勉強会やセミナーなどの社会活動を自身で開催して集客する「受け皿」を用意することも一手です。
手紙 / gbSk
何物にも変えがたい読者からの声
もしかすると、この部分があなたにいちばんのエネルギーを与えてくれるかもしれません。
それは、出版が実現すれば、あなたの本を読んだ全国の読者から手紙やメールで(あるいはどこかで直接会ったときに)率直な感想やお礼をいただけることです。
結局のところ、人に認められたり、共感や感謝をされて、それを共有できる喜びに満たされる幸せ以上のものはこの世に存在しないのではないかとさえ思えるのです。
世の中で限られた人しか、本を出すことはできません。本を出版することはステイタスになります。普通の人でも「先生」と呼ばれる立場になれるのです。
他人から褒められた時に活性化する脳の部分は、現金をもらった時に活性化する脳の部分と同じらしい。自然科学研究機構生理学研究所の定藤規弘教授と出馬圭世(いずま けいせ)大学院生の研究チームが19人の被験者を対象に、特殊な磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影して比較し解明した。
via: http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-31485920080424
お金を貰うときと、褒められるときの、脳の中の反応は同じであるという研究結果があります。書籍を発刊することで、多くの人から感謝されて、認められるチャンスが広がります。ビジネスや社会活動を精力的に行うモチベーションを引き上げて、より豊かな人生を送るエンジンになってくれるはずです。
Selling books in Fed Square / raider of gin
書いた本は自分で売る
「本は作者自身が売らなければならない」(中略)
ベストセラー著者のほとんどがおっしゃっていた言葉です。ベストセラー作家も売るための努力を惜しまないわけですから、無名の著者が本を売るにはそれ以上の情熱を持って臨まなければならないのです。
ブロガーが本の出版に有利なのは、自身のブログ上で本を売れることです。ファンが多く付いているブログであれば、多くの売り上げが期待できます。出版社もその辺を心得ていて、ブロガーにアプローチしてくるのでしょう。
リアルの場で広い影響力のある人も同じです。例えば、セミナーやスクールの講師をしていて、集客力がある人であれば、直接本を売ることが可能です。
ある一定の規模以上の出版社であれば、新聞などのマスメディアに広告枠を持っていて、プロモーションをかけることができます。とはいえ、無名の著者の本を載せてくれることはありません。最初は自分の力で売り切るしかないのです。
titles only blessed master / J Dueck
タイトルで決まる
まずはタイトルです。
近年売れている本の勝因の半分以上はタイトルにあるとさえいわれています。
特に「あ、これは私のためにある」という共感系タイトルと「え、それって何?どういうこと?」というちょっと謎がかかった疑問形タイトルが読者(企画書の場合は編集者)の興味を引きやすいでしょう。
当ブログでも再三述べてきました。文章はタイトルと本文がセットになって初めて価値となります。釣りタイトルだけで中身のない記事は問題外ですが、いくら本文の内容が素晴らしくても、タイトルが平凡で誰にも読まれなければ、その文章は存在しないのと同じです。
書籍も同じです。注目されて、売れている本は、タイトルがキャッチーなものが多いです。本屋さんでパッと目を引く魅力的なタイトルでないと、本が手にとられることはありません。村上春樹のような大物作家であれば「1Q84」といった謎めいたタイトルと、著者のネームバリューと話題性で、売ることは可能ですが、新人作家の本には、キャッチーなタイトルは不可欠です。
名刺 / hawken king
プロフィールで信用を得る
あなたはこの時点で無名なわけですから、プロフィールに会社面接やアルバイトの際の履歴書に書くような経歴を並べるだけでは差別化になりません。
編集者に「この人と会ってみたい」「ぜひ一度話しが聞きたい」と思わせるプロフィールを作らなければならないのです。
キャッチーなタイトルの他に、もう一つ重要なのが、著者のプロフィールです。私も本を選ぶ時、必ず著者のプロフィールを読みます。学歴や職歴、人生の武勇伝などを読んで、著者の人となりを知ることで、書籍の信用がぐっと上がります。
逆にパッとしないプロフィールだと、本を置いてしまうこともあります。書籍は内容はもちろん大事ですが、本のタイトルや著者のプロフィールといった、本文以外の外面的な部分、更に言うとネット上の口コミやランキングなどのコンテクストも合わせて、総合的に評価されていることを理解すべきです。
who thinks i have a book problem? (274/365) / sleepyneko
編集者を動かす「本を書く目的」
強い目的や理念のない相手のことを真剣に考える人間がいないように、出版にも「私は~のために(~に向けて)この本を書いた」という明確な理由が求められます。
エゴやお金儲けのことしか考えていないと出版も遠ざかることになるでしょう。そのような自分勝手な動機に編集者が共感することはないからです。
「このタイミングで何故この本を出版しないといけないのか?」という質問に対して、明確に答えられるようにしておくことが、芯がブレない魅力ある書籍の内容につながります。本のプロである編集者が共感してくれれば、全国に同じように共感してくれる人の数は多いはずです。
プロフィールとの整合性も大切です。筆者が本を書いた理由が、著者の過去の経験から来るものであれば、説得力が増します。全てを本の内容を補強するために向けることで、ベクトルが同じ方向に揃い、大きな力を生みだします。処女作は自分のこれまでの人生のすべてをかけるくらいの気合で、熱く、情熱を持った出版企画を練り上げて、最初の読者となる編集者の心を掴むことが大切でしょう。
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