成功したひとが語る「成功論」は、そのまま読んでも意味はないです。日々泥臭いことを続ける中で、自分で気が付いた言葉を結晶化したものこそが、本当の成功論です。
とはいえ、成功本を読むことに意味がないわけではありません。予習をすると数学の授業が理解できるようになるのと同じで、成功法則を予習しておくことは、困難に立ち向かうときの手助けになるはずです。
Space shuttle liftoff from the Kennedy Space Center: Merritt Island, Florida / State Library and Archives of Florida
好きこそが成功の原動力
成功を上手く忘れることができた人間だけが、幸せに成功できるんだよ。社会的尊敬や力、愛情、友情を成功やお金に求めた人間は、不幸になってしまう。
なぜなら成功に行き着いたとき、そこに心の平安や幸せがないのに気づくからだ。
成功したければ、一旦成功は忘れることです。自分が大好きなこと、徹夜して続けても苦にならずに夢中になれることに全力を尽くしていれば、周りからの見る目が変わって、応援してくれるようになるでしょう。
売れるセールスマンは実に楽しい人生を送っていることが君にもわかっただろう。
ものやサービスを売る過程で、人から心から感謝され、応援され、深い喜びを得る。そしてそれにも増して、ご褒美として経済的な豊かさも手に入れていくようになる。
それが「売れるセールスマン」のサイクルなのだ。
成功は、一人では絶対に成し遂げられません。セールスマンに限らず、優秀なビジネスマンとは、周りから応援されて、喜びを得て、報酬も十分得ています。逆にそうでない場合は、仕事が上手く行っていないということです。本当の意味での成功とは言えません。短期的に大きな収益が上がったとしても、一時的な価値でしかないのです。自分のビジネスモデルに問題がないかどうか、チェックが必要です。
Valentine’s Day Flowers / ralph and jenny
人は自分の好きなことをしている人間を応援したくなるものだよ。
客は花を愛する花屋さんで花を買うと、幸せな気持ちになる。君が店に顔を出すと、その花屋は世界一幸せな人のように嬉しい顔で迎えてくれる。その喜んだ顔をみたいがために花を買いに来る人もいるだろう。
だから、幸せになり、成功したければ、好きなことを仕事にして自分らしい人生を送ると決めることだ。
同じ仕事でも、イヤイヤやっている人が、好きで夢中になって仕事している人にかなうわけがありません。「好きこそものの上手なれ」です。自分のパフォーマンスを最大限に引き出すには「好きなこと」を続けなければなりません。
子供にしてやれる最大の贈り物は、自分が好きなことをやって生活する姿を見せることだよ。自分の才能を自由に社会と分かち合い、豊かな人生を生きる姿は子どもにとって最高のプレゼントになるだろう
子供は親の行動を真似て成長していきます。親が常に我慢をして生活していれば、子供も人生は我慢が重要だと感じて、自分の行動を抑制してしまうかもしれません。
好きなこととはいっても、何をしてもよいわけではありません。現代のネット社会では、行動のすべてが保存されて検索できてしまいます。未来の自分の子供が親の過去を見ても恥じないような行動を心がけたいです。
Talking / pedrosimoes7
批判の声の捉え方
成功の過程にはかならず周囲からの反発があります。なぜなら、人々は「現状維持」が最も心地よくて、周りが変化することを億劫がるからです。嫉妬して、成功していく他人の足を引っ張ることで、現状を維持しようとする人もいます。
周りからの批判や反対の本質を知ることなんだよ。まず最初に、批判は単にその人が物事をどう考えているのかという意見表明に過ぎないということだ。君の価値とはまったく関係がない。
でも、ついつい個人的に取ってしまいますよね。
それは人間が弱いからだ。相手との人格的な境界線がしっかりしていれば、そんなことは起こらない。
本書の中で一番救われた一文です。批判的な意見はどうしても自分のへの攻撃と捉えてしまいがちです。相手を攻撃するつもりがなくても、不平不満を口にして、結果的に相手を攻撃しているように聞こえてしまうことはよくあることです。自分への批判は一般的なものごとへの意見として受け止められれば、人生が楽になります。
批判の本質は、君が前に進むための向かい風なんだ。飛行機が飛び立つとき、何も抵抗がないと飛び立ちにくいのと同じだよ。羽ばたくためには、向かい風が必要なのだ。
君が批判する人を恨むのか、彼らに心から感謝できるのかで、君の人間としての器が決まる。批判する人間は、往々にして、君の最大の理解者になるもんだよ。
実際のところ、何の興味もしめさなければ、君を批判することはない。君によくなってほしいという思いがマイナスに振れただけなのだから
批判の声が聞こえてくるということは、それだけ自分の周りに対する影響力が大きくなってきたということの裏返しです。他人のために、わざわざ貴重な時間を費やして意見をしてくれるなんて、奇跡と考えたほうが良いかもしれません。
すべての人に愛される必要はありません。現実的に不可能です。口うるさい批判者がいるおかげで、理解者へはより優しく親しくできます。物事には裏表があるのです。
自分の好きなことをやっている人は、他人をうらやんだり、批判したりしない。そんなヒマがあったら、もっと好きなことをやりたいからね。
自分の好きなことに集中している人は、周りが気にならなくなります。余計な失言する機会も減ります。アドバイスを求められたら、深く考えずに「君ならできる」と言ってあげれば良いのです。成功する鍵は、各人の胸の中にすでにあるのです。
word to your mother / eschipul
言葉の大切さ
そのとおり。自分の話す言葉に注意しなさい。
普段君がはなしていることは、君の未来を作る。君が人の悪口、否定的なこと、ゴシップ話をすれば、君の将来はそういったネガティブなもので満たされる。
君が希望、ビジョン、豊かさの話をすれば、君の人生は喜びと豊かさに満たされることになるだろう。
人間は言葉で形作られます。言葉が行動を変えて、行動が言葉を生み出します。他人は人が発する言葉でその人なりを判断します。そうした周りからの反応をフィードバックして、自分の行動を変えていきます。言葉を発端にして、自分とその周りのすべてが影響されて、変化していくのです。
素晴らしい人生を生きたければ、頭に幸せのもとになるような考え方を入れることに気を使わなければいけないのだよ。頭に入ったものが、君の思考を作り、思考が人生を形作るのだからね。
読む本のメッセージ、見るテレビ、つき合う人が話す内容に気をつけなさい。
自分の本質は、そう簡単に変えることはできませんが、使う言葉を変えることで、行動を変え、思考を変えていくことができます。続けていくうちに習慣化して、少しずつ行動が無意識になることによって、ついには潜在意識から変わっていくことができるのです。
言葉の力を真剣に理解することで、自分の人生を、自分の思い通りに切り開いていくことができるでしょう。
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