前作「ドリルを売るなら穴を売れ」の続編である、売れる会社のすごい仕組み~明日から使えるマーケティング戦略を読みました。
本当に面白かった。前作を読んでマーケティングのすべてをわかった気になっていました。まだまだ甘かったです。
前作と同じく、イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」が舞台となっています。物語の進行に合わせて、マーケティング理論の説明が途中で入る形になっているため、理論の理解と実践の疑似体験が交互にできて、頭にすっと入ってきます。
社長の仕事は「売れる仕組み」を作ることだが、最初の一歩は戦略だ。今から戦略理論の抜粋をメールする。オレが今書いている本の原稿の一部だ。百回読んで、徹底的に考えろ。何度もグルグル考えろ。そのうえで明日、オレのオフィスへ来い
本書のテーマは、「マーケティング戦略」についてです。戦略は立てればよいといものではなくて、自社の顧客のニーズや独自資源を徹底的に見直しして、すべてが一貫したストーリーになるまで、何度もブラッシュアップを繰り返した末に出来上がるものだと、本書では述べています。
しっかりとした戦略を立てた上で、すべての行動と戦略に一貫性を待たせることで、ビジネスの強みを際立たせることができることを、本書では「そーれ・しちりあーの」の物語を通して、まざまざと見せつけてくれます。
本書では、
- BASICS理論
- せ・す・じ評価(戦略・数字・実行・評価サイクル)
- マインドフロー
の三つのフレームワークを利用して、マーケティング戦略を組み立てます。個々の詳細については本書に譲りますが、シンプル&わかりやすくて、誰にでも利用できる内容です。
本書の舞台である「そーれ・しちりあーの」の戦略をまとめた三つのフレームワークも本書内で紹介されているので、自社の戦略を立てる際の参考になると思います。
社長は結局自分では何もできない……。歯がゆいがそれでも辛抱し、社員には文句を言われ、誰にも言い訳できない。成果が出れば社員の手柄、失敗したら、全部社長の責任……。因果な仕事だよ……
特に、本書の後半で判明する「そーれ・しちりあーの」のサービスの全貌は、これだけでも一読の価値ありです。本当に存在するお店であれば、絶対に行きたくなると誰もが思うでしょう。
「確固たるマーケティング戦略を元にした一貫したビジネスとは、これほどまでに美しいのか!」
と、読みながら感動してしまいました。
帯にあった「ブレまくる上司にも、ぜひ読んでもらいたい!」の紹介文に、間違いはありませんでした。
「わかったブログ」はどこへ行こうとしているのか?
本書を読みながら、ブログも戦略的に運営する必要があると思いました。でもその前に、私自身のビジネス全体の戦略を立てて、その上でブログ運営がどうあるべきかを考える必要があるかなと。
私はいったい何なのか?何を目指しているのか??私の自己資源は何か?
周りも納得できるような、確固たる戦略が立案できれば、おのずと当ブログの方向性も決まってくるはずです。
実は当ブログは、9月初めより、毎日更新を義務付けています。慢性的にネタ切れが続いてまして、毎日ネタをひねり出して、更新を続けています。私の隠れた強み・資産を引き出すため、年末まで続ける予定です。
嬉しいことに、成果がいくつか出始めています。その一つが、ネタを増やすために始めた「書評」が、意外に好評を頂いていることです。これまでは気づかなかったネタですが、将来の「強み」になるかもしれません。
面白くなってきたぞ!
(追記)書き忘れました。前作の「ドリルを売るなら穴を売れ」は、「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」と名前を変えて、新書になっています。内容は同じで、マーケティング理論部がブラッシュアップされていて、より有用な内容になっています。しかも安いので、そちらを読むことをお勧めします。
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