北岳山荘~中白峰~間ノ岳~農鳥岳~大門沢小屋

二日目は8時間以上の長い行程を予定していた。
なるべく早めに動き出そうと4時に起床。

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夜明け

富士山が雲の上にひっそりとたたずみ、北岳方向からのご来光をじっと待っている感じ。
綺麗だった。

夜露に濡れたテントの撤収作業が手こずり、6時にようやく出発。

間ノ岳

北岳を背に、一路中白峰を目指した。

この日の朝は良い天気。登りの足も軽い。

6:45に一つ目のピーク「中白峰」に到着。
ちょこっと休憩して、次の間ノ岳を目指した。

山の稜線をひたすら歩く。高度を保持して平行移動できるため、疲れない。縦走の醍醐味だなあ。

間ノ岳方面がガスってきた。あれれ…。

間ノ岳には7:50ころ到着。山頂はガスって眺望は全くなし…orz 去年の赤岳を思い出した。

中高年パーティーの中に、80歳の男性がいた。とても80歳には見えなかった。若い頃からなにかしら運動をしていたのだろう。

農鳥小屋

この日は先がまだ長いため、休みもそこそこにして、農鳥小屋を目指した。

今日はこのまま天気が崩れていくのかな?と思っていたら、ガスが晴れてきた。

農鳥小屋が見えてきて、その背後の農鳥岳もかすみながらも見えてきた。

「晴れろ~!」と念じていたら、ガスが一気に晴れ、農鳥岳が目の前に。

いや~、これぞ夏山!

でも、この後登る農鳥岳への登山道がメチャクチャ急に見えた。見えない方が良かったかも。

農鳥小屋に9:30に到着。

この後の行程が長いことを考えて、ここで早めの昼食を取った。お湯を沸かしてお決まりの「サッポロ一番 みそラーメン」を作って食べた。

農鳥小屋の名物おじさん。登山客みんなに一声をかけていた。良い方だと思った。

西農鳥岳~農鳥岳

西農鳥岳への道は、すさまじい急登だった。私が経験した中の3本の指に間違いなく入る。

けど、急登は高度を一気に稼げるので、個人的には好き♪

西農鳥岳のピークは、表示がない?ため、どこなのか分からなかった。おそらく、急登を登りおえて、その次の丘の上だと思う。

農鳥岳はさらに奥。気持ちよい山の稜線を歩いた。天気はイマイチだけど、ここまで来ると日差しは無いほうがありがたい。

農鳥岳は11:40に到着。天気がよければ、北岳や甲斐駒ケ岳まで見れる。この日は塩見岳や間ノ岳までしか見えなかった。それでも大満足。

しばし休憩して、今日の最終目的地である、大門沢小屋へ下山開始。

大門沢下降点~大門沢小屋

実はこの日、同行者の体調が悪くスピードダウンしていた。このままコースタイム通りに下山しても到着は15時を過ぎる。ギリギリの行程となってしまった。

大門沢下降点に12:50着。ここから大門沢小屋までのコースタイムは2時間30分。この調子だと小屋への到着は16:00を過ぎてしまうだろう。なんともいえない一抹の不安を感じた。

大門沢小屋への下りは、長くて険しい道だった。絶対に登りたくない。

沢にようやく近づいたと思ったら、突然雨が。悪い予感はこれだったのかも。

雨が降ると、足元が滑りやすくなり、さらにスピードが落ちる。山間部であるため、暗くなるのも早いだろう。

他の登山客のほとんどは、我々を追い抜いていった。
パートナーの状態を加味すると、正直かなりヤバイ状態にあると感じた。

急いでザックカバーを付け、とにかく沢まで急いで出ようと、パートナーを急かした。焦っていたため、足元が何度か滑らせながら、沢まで到着した。

沢に着くと、雨も止んだ。他の登山客の姿も見えて、ちょっと安心。
そこからのコースは、斜度が緩く、落ち着いて確実に下山した。

大門沢小屋には16:15に到着。

テン場は一杯で、通路みたいなところにテントを張り、ようやく一服できた。

我々は山を舐めていた

今回は結果オーライだったけど、雨がさらに強くなったり、パートナーの体調がさらに悪化したらどうなっていたかと思うと、ゾっとした。

登山道にはパトカーや救急車は入って来れない。色々なトラブルを想定して、それらをコミコミで考えた計画を立てねばと思った。

登山の鉄則昼に目的地に着けの理由が身にしみて分かった。

今後の教訓として、ここに記録しておく。

登山記
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