ロジックを前面に押し出して仕事をするスタイルは、もう古いかと。
これからは個人の「感性」が勝負になると、私は感じています。
ロジックは特別なスキルではない
ロジック(論理)とは、ある前提の下で、理にかなった説明をするための思考の形式・法則です。
特別なスキルではなく、日々の生活で、ある程度は誰でも身につけている能力です。
三段論法やMECE(ミッシー)は、言葉は知らなくても、気づかないうちに誰でも利用しています。
感性は優秀なフィルター
戦後日本の高度成長時代は、何でもたくさん売れました。会社員は現状を分析して、ロジック通りに無難に業務を進めていれば、大きな成果を得られました。
90年代初頭のバブル崩壊により、経済の力学が大きく変わってしまいました。
これからは、ものが売れない時代です。新しいアイデアを猛スピードで生み続けなければなりません。
ロジック的考察から、果たして新しいアイデアは生まれるでしょうか?私の経験上、生まれたとしても、残念なアイデアしか生まれない気がします。
ものごとを論理的に細かく分析したところで、新しいものは生まれず、かならず行き詰まります。狭い考え方に陥りやすく、「思考停止」を引き起こします。
いわゆる「頭が固い」ってやつです。
感性は、優秀な物事の良し悪し判別フィルターです。自分の感覚を信じて、サクサク判断していければ、仕事の能率はもっと上がるはずです。
ひらめきは重要
新しいアイデアは、前提を根本的に変えることで生まれます。
前提を変えるために必要な能力は「感性」です。「あ、そんな気がする」というひらめきです。
ところが、組織ではひらめきは「偶然、たまたま」の産物と片付けられ、ひらめきを実現させるまでのプロセス、いわゆるロジックが力を発揮する行程を、重要視します。
おかしくないですか?
ひらめきがなければ、何も始まらないのに。
アイデアを創造できる環境とは
残業や休日出勤などの長時間労働は、ひらめきの最大の障害です。
根詰めた状態では、良いアイデアは浮かびません。
脳に必要な知識をある程度詰め込んだ状態で、一度思考から離れます。そして、いろいろ見たり聞いたりした情報と、知識が化学反応する時に、ひらめきは多く起きます。
場所は休日の旅先や、スポーツ中など……、リラックスしているときの方が、ひらめきやすいですよね。
外国と比較して、日本企業が画期的で創造的な商品やサービスを生み出せない原因は、お付き合い&サービス残業などの、業務効率の悪さにあるのかもしれません。本当に頭悪いです。
これからは、個人の感性を大事にしていく業務形態に変わっていく必要があるでしょう。IT技術などを駆使して、業務を効率化することで、「ひらめける」時間をもっと増やすべきです。
むしろ、こういった、現状の問題点を分析、改善するために、「ロジック」は存分に力を発揮すべきです。
余暇を十分とって、アイデアをどんどん生み出していければ、人生はもっと楽しくなるになーと。
コメント
組織だと「感性」を評価できない仕組みになっているのが悪いと思う。
逆に、個人の強さは感性で判断できることだと思う。
まぁ、個人でうまくいっても組織がそれを真似してあっという間に追い抜いていくんだけどねw
>まぁ、個人でうまくいっても組織がそれを真似してあっという間に追い抜いていくんだけどねw
そうかもしれませんね。
組織が真似すると、逆に胡散臭くなるようなサービスを、早く見つけたいです。
なるほど?。
むちゃ勉強になります。
「感性」磨きつつ、ロジック思考も引き上げます。
弱いので、ロジック思考・・・。
>直美さん
ロジックは勝間さんの本とかわかりやすいですよね。ミッシーやロジックツリー。あと、KT法もおすすめです。