最近のSEOは「有益なコンテンツをポストし続ける」という、当たり前の手法に回帰してきています。
あまりに当たり前なので、拍子抜けしてしまいます。これまでSEOと言われていたことは、検索エンジンの性能の不備を突いて、検索エンジンが意図しないランキングを作ることだったのでしょう。
最近は、営業やマーケティング的な手法が、検索エンジンの順位に影響を与えやすくなってきています。つまり、ネットとリアルの価値観が擦り合ってきているのです。
SEOは本質へ回帰している
SEOといえば、キーワード濃度を調節するとか、サテライトブログを作るとかの小手先の手法で順位を上げるのが当たり前という価値観が蔓延していたように思います。今度は「それは違う」と元の姿に回帰させることが SEOの仕事になっているようです。なにやらマッチポンプ的なものを感じますね。
内部リンクのコーディングは、WordPress等のブログシステムを利用すれば、誰でも検索エンジンが好むリンク構造を作ることができますので、サイト間の差はなくなってきています。
サテライトブログや相互リンクによる自作自演の外部リンク獲得を、Googleが無効化してきていることから、実施できる施策は限られてきています。
SEOとしてやれることは有益なコンテンツをポストし続けて、ナチュラルな外部リンクを獲得するという本質的な手法に戻ってきているのです。
外部リンクを貰えるのはすごいこと
ただ単に記事をポストし続けても、リンクを獲得することはできません。自分でブログを更新している人なら分かると思いますが、他のサイトやブログへのリンクは、頻繁に行うものではありません。他から一本でもリンクを貰えることは、実はすごいことなのです。
しかし、最近はソーシャルメディアという素晴らしい仕組みがあります。ソーシャルメディアに記事を流して、上手くバズが発生すると、多くの人に記事を読んでもらえるようになりました。多くの人の目に触れれば、リンクも得やすくなります。
これはもう、リアルのプロモーションでいう「PR」という手法に近くなってきています。PRとは、メディア受けするイベントなどを開催して、テレビや新聞などで紹介してもらうことです。
ネットでも同じように、ソーシャルメディアで拡散しやすく、ニュースサイトで取り上げてもらいやすい記事をポストすることで、ナチュラルな外部リンクを獲得できるのです。
ソーシャルメディアでは情報伝達の担い手は個人です。知人に情報を紹介する以上、信用ない情報を紹介してしまうと、自分の信用も下がってしまいます。ソーシャルメディアでは個人の信用が大切になってきます。
ソーシャルメディアの台頭でGoogleの精度は向上する?
一昔前はウェブの集客は検索エンジンが主流で、王道のSEOといえば地道に記事を増やしていくしか方法がありませんでした。先に述べたように、一本のリンクの威力は絶大です。外部リンクされることは少ないからです。サテライトブログからのリンク効果は大きかったはずです。
しかし、ソーシャルメディアの登場により、外部リンクされやすくなりました。ソーシャルメディアではリンクを簡単にシェアできる機能があるからです。
ソーシャルメディアでは多くの人がネットに参加して、みんなで情報を取捨選択しています。ソーシャルストリームと呼ばれるソーシャルメディアが作る巨大な情報の流れから生まれるハイパーグラフは、サテライトブログのような自作自演のリンクの効果を低下させて、Googleのランキングの精度を向上すると思います。
ソーシャルメディアの拡大すらも、自身の成長に取り込めるGoogleは、改めて恐ろしい存在だなとつくづく感じます。
SEOから営業やクリエイターの仕事へ
これからのSEOは、サイトのコーディングやリンクを集めるといった技術的な手法ではなく、PRやマーケティングといった、営業・クリエイター的な手法に移ってきている感があります。それらは一般的に行われているビジネスの手法で、もはやSEOとは呼べないものです。
リンクを集めてコソコソ稼げる時代は終わりました。リアル・ネット問わずオープンな活動で信用を積み上げていける人が、結果的に検索エンジンにも好かれて、大きな成果を上げられる。そんな時代がやってきていると感じます。
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