先日のしまだ大井川マラソンで脱水症状が出て、後半失速しました。
前半からペースアップと気温の上昇で、発汗量が増えたのに、給水量がちょっと少なかった感がありました。
フルマラソンで、補給すべき水分量を計算する方法を考えてみました。
計算式をつくってみた
ランニング学会が発表した論文の中に、色々なタイプのランナーの時間あたりの発汗量のデータがありました。
ちょっと雑かなと思いつつも、このデータをExcelで重回帰分析をしてみました。
いい感じで分析ができました。有意F値から1%の有意水準で有意。信頼できる重回帰式を算出できました。
1時間あたりの発汗量の計算式は、
0.012788*体重(kg)+0.034589*温度(℃)-0.00629タイム(分)+0.514636
です。
計算フォームも作ってみました。条件を入れて、計算ボタンを押して下さい。
体重
kg
気温
℃
ゴールタイム
分
発汗量
L/時間
気温が高いと、スピードに限界がある
初期値に入れておいた、65kgで気温20℃、3時間20分(200分)だと、一時間に0.78Lの汗をかく計算になります。
かなりの汗の量ですね。フルマラソンでは、10kmに4箇所くらい給水所があるので、一箇所で200cc。コップ2杯くらい飲まないと、間に合いません。
一方で、人間が一度に吸収できる水分の量は200-250cc、1時間あたりで800ccくらいということなので、これ以上スピードを上げると、いくら給水しても、体は脱水していきます。
脱水症状が出てくるのは、脱水率(発汗量÷元の体重)が2%を超えてからだそうです。体重65kgだと、水分減少は約1.3L以内に抑えたいです。
脱水を防止する方法
1)脱水症状が出る前に走り切る
給水所で200cc、一時間で800cc上限をきっちり給水して、脱水症状が出る前に走りきってしまいます。
2)気温が低い冬季のレースを選ぶ
冬のレースなど12℃まで下がると、発汗量は0.5L/時間となります。給水所でコップ一杯ずつ給水すれば、問題ないでしょう。
3)体重を減らす
65kgを60kgにダイエットすると、発汗量は0.72L/時間に減ります。しかし、60ccしか減らないので、効果は小さいです。
レース時の気温で、給水量を調整する
寒い日のレースで、給水をし過ぎると、トイレに行きたくなってしまいます。
レース時の気温を常に把握して、給水する量を積極的に調整しましょう。