「タバコをやめられないような人が会社を辞めてうまくやっていけるわけがない」
と妻から言われて、独立を機にタバコをすっぱり止めました。始めた商売はインターネットビジネス。ずっとパソコンに向かって作業する毎日で、ストレスが鬱積していきました。
ふと、「走ってみようかな」と思い立ち、ストレス発散に走り始めました。それがジョギングとの出会いでした。期を同じくして、当ブログ「わかったブログ」も更新を始めました。2006年の出来事です。
生来飽きっぽい性格で、これまで長く続いた趣味はなかったのですが、ブログとジョギングだけは続いています。ブログとジョギングは似ているところがあると感じています。お互いに深く関係し合って、私の人生をより良いものにしてくれています。
マラソン戦歴
2007年から短い距離のレースに出場するようになって、2009年に初めてフルマラソンにチャレンジしました。初フルマラソンでサブ4を達成しました。その後2年は記録を目指すというよりは、健康のためにゆっくり走っていました。
知人から地域の駅伝大会へ誘われたのをきっかけに、2011年の秋から再び強いトレーニングを始めました。2012シーズンでは過去の記録をすべて更新しました。
- フルマラソン: 3:41:55 (掛川新茶マラソン 2012.4)
- ハーフ : 1:30:43 (静岡駿府マラソン 2012.3)
- 10km : 41:04 (浜名湖マラソン 2012.5)
- 5km : 20:53 (島田駅伝 2012.1)
ストレスを汗として自然界へ放出する
2010年からブログを毎日更新するようになりました。ブログを毎日ポストしていると、見知らぬ人からネガティブコメントを受けることがあります。最初は本当に許せなくて、付けられたコメント一つ一つに反論をしていました。反論が反論を呼び、ストレスは増大していきます。
ところが、ジョギングで強いトレーニングをするようになってから、ストレス耐性が上がっている自分に気が付いたのです。もちろん、メンタルの本を読んだりして、気持ちの切り替え方を学んだ効果もあるでしょう。私の実感では、ジョギングが一番効果が大きいです。怒りを感じても、ジョギングに出て一汗かいてくると、感情がおさまるのです。
後から調べたところ、リズム運動を行うと、脳内にセロトニンという「幸福ホルモン」が分泌されて、ストレスが解消することを知りました。意識的ではなく、生理的にストレスを解消する方法が存在することに、驚きました。
そこでこれまでの人生、そして周りを見渡してみると、トラブルメーカーの人や、ネット上で吠えている人の多くが、運動習慣を持っていないことに気が付きました。自分でストレスを消化する方法を持っていないと、ストレスは他人へ向かいます。他人を攻撃すれば、報復がやってきます。解決するどころか、さらに事態は深刻化していくのです。
ブログを毎日更新を始めてからの一年間は、私もまさに同じ状況でした。ストレスを自己処理できず、周りに当り散らしていました。
健康のために走っているわけではない
私は体重を減らすため、健康になるためにジョギングをしているわけではありません。レースで一秒でも速く走るためにジョギングをしています。一種のゲームのようなものです。趣味ですね。レースで速く走りたい一心で、食事の量も減らしたりして、体重はピーク時より10kg以上減りました。
ブログも「自分の成長のため」とかは考えていません。私はインターネットビジネスを行っていて、SEOに代わる新たな集客方法を見つけたいという思いで、ブログ毎日更新を始めました。アクセス数が増えることが喜びでした。こちらもゲーム感覚が大きかったです。結果的に10,000PV/日以上のアクセスが来るようになって、自分を成長させるツールとして活用できるようになりました。
なにが言いたいかというと、ジョギングもブログもなにか高尚な理由で続けているわけではないということです。どちらかというと、面白半分に始めて、深い部分が後からすこしづつ見えてきたような感じです。
続けるとやめられなくなる
ジョギングもブログも、続ければ確実に自分に蓄積していきます。ジョギングは筋力と心肺能力が向上し、体重が減ります。ブログは記事数が増えてSEOが効いて、アクセス数が増えます。何かの拍子で、ソーシャルでバイラルして桁違いのアクセスを得ることもあるでしょう。
ある一線を越えると、ジョギングもブログも、中止することが「損」な気分になってくるのです。続けてきたことによって得られた快適な状態を手放したくないと思うようになります。これが「習慣化」の極意だと考えています。
応援しあえる
ジョギングは相手と争うスポーツではありません。もちろん知人と順位やタイムを競うことはあります。一番大切なのは、自己ベスト記録を超えられるかどうかです。競争する相手は、過去の自分です。
ジョギング仲間とはライバル同士ではありますが、自己ベスト更新を目指す盟友でもあるのです。レース中はお互いを引っ張りあうことで、一人で走るよりも多くの力が出ます。応援し合えるのです。
ブログは集客がSEOがメインの頃は、他のブログにリンクを張ると、リンクジュースの持ち出しになって、ライバルに塩を送るような状況でした。しかし、最近はソーシャルメディアが集客源として台頭して、他のブログの良い記事をソーシャルで紹介することで、自分の信用を上げて結果的に自分のブログへの集客につなげられるようになりました。
つまり、ブログもジョギングと同様に、ライバル同士でお互いを応援することで、お互いを引っ張り上げていくことが可能になったのです。
脳と体を鍛える
ブログで文章を書くことで脳を、ジョギングを続けることで身体を鍛えることができます。ブログはネットにつながっている機器があれば、どこでも更新できます。ジョギングも靴と道があれば、どこでも走ることができます。つまり、ブログとジョギングを続けていれば、「脳と体」という人としての本質的な部分を鍛えることができるのです。
ブログとジョギングは切っても切れない関係になっています。前述したように、ブログ更新で少なからず受けるダメージはジョギングが癒してくれますし、ブログのアイデアがジョギング中に降ってくることもあります。
スポーツ上達の秘訣は、感覚的に得たコツのようなものを、言語化して、再現可能な運動にすることだと思っています。イチローも「自分の身体がどのように球を打っているかを説明する意識的努力が現在の自分をつくってきた」と言っています。文章を書くことは、スポーツ上達にも役に立つのです。
ジョギングのトレーンングや理想的なフォームについての記事を当ブログにポストして、自分のジョギングを言語化することで、着実にパフォーマンスが向上しています。
生活のすべてがトレーニングになる
毎日ブログを更新するコツは、生活のすべてをネタと考えることです。ブログのネタにできないかな?と常に自問することです。ブログ記事にする以上は、クオリティの高い内容を紹介したいと考えます。するとスーパーで肉を選ぶ目すらも変わってきます。
糸井重里さんの「消費のクリエイティブ」という言葉があるように、日々の生活のクオリティを上げていくことが、ブログの力の源泉となるのです。
ジョギングは「良い姿勢」で走るとパフォーマンスが向上します。悪い姿勢で走ると、サイドブレーキを引きながらアクセスを踏み込むような走りになってしまい、体を壊します。
良い姿勢は日頃から意識しないと身につきません。道を歩くとき、階段を上るとき、食事をするときの姿勢など、生活のすべてがトレーニングになるのです。
ジョギングとブログを補助線に生活する
不思議なことに、日々のビジネスや生活で得た知識・ノウハウ・考え方は、ほぼすべてジョギングとブログへ応用できます。逆にジョギングとブログから得た知見は、ビジネスや生活をより良くするために活用できます。「走ること」「書くこと」は人間の基本活動なであるため、あらゆることに応用ができるのです。
会社の運営とスポーツチームの戦術論が、突き詰めていくと同じような話になるように、どんな分野でも、突き詰めていくと同じような境地になっていきます。「仕事が趣味」という考え方は一見合理的なようですが、物事の見方が一方的になるため、思い込みの危険性をはらんでいるのです。ビジネス以外の趣味を補助線に使うことで、物事を多方面から見ることができます。
作家の村上龍氏が「作家は人に残された最後の職業」と言っていたように、物書きは誰でも始められます。ジョギングも同様です。人に残された最後のスポーツと言えるでしょう。本当にいつでも始められるので、まずは他のことに目を向けたほうがいいのかもしれません。なにか人生に悶々としてものを抱えていて、なにも始められないというのであれば、ブログ&ジョギングはお勧めです。
よく走れた時期はすべてが上手く行く
「幸せだから笑顔なのではない。笑顔でいるから幸せに感じる」という話があります。人は型から入ることで、意識を変えることができます。同じように、多少気分が乗らなくても、ジョギングをすることで、調子の良い自分を維持できるのです。
振り返ってみると、良く走れた時期は人生が上手くいっている気がします。収入も上向きで、精神も穏やか。ブログもしっかり更新できて、家族みんな健康で元気です。
逆に、あまり走れていない時期は、何か問題があります。家族の誰かが具合が悪いとか、仕事上で問題を抱えているとか。心のゆとりのなさが、ジョギングをためらわせているのもあるでしょう。ジョギングによって分泌されていた幸福ホルモンが減少して、ストレスが溜まってくることもありそうです。
走っていると「俺がんばってるな」と前向きになれると、俳優の石田純一さんが言っていました。人生のガイドとしてのジョギングとブログを、こらからもずっと続けていきたいです。