つくばマラソン2013では、スタート20分前に腕時計が故障するというアクシデントが発生したにもかかわらず、体感を頼りにに42.195kmを走り抜きました。
15km過ぎから、地面を効率よく踏めている感覚があって、そのままスピードアップ。サブ3.5をクリアし、3’26″41のプライベートベストを更新しました。ゴールまでしっかり地面を踏めていて、もう10kmくらいなら走れそうでした。
つくばマラソンでのフォームが、現時点で一番理想なフォームだと私は考えています。どうしてレース中にフォームを発見することができたのでしょう?
私はレースの2週間前に、東京のミズノのショップでフォームチェックを受けました。第三者の専門家の目と、最新の技術ツールで、客観的にフォームを見てもらったのです。
私の弱点は重心の真下で地面を蹴れていないこと。重心より前で着地していることが分かりました。それと、地面を蹴った脚が後ろに流れてしまっていました。地面を足首で蹴ってしまっていました。後半ふくらはぎが攣りやすい原因が分かりました。
コーチからのアドバイスは、自分の体の真下で着地すること。脚は膝蹴りをイメージして、すぐに前に蹴り戻すことでした。
コーチングを受けた後に実際に走ってみたところ、自分の真下で着地するイメージは分かったのですが、前に蹴り戻す動きがよくわからなかったのです。
つくばマラソンのレース中は、腕時計なしで、とにかく気持ちよく走ることに集中しました。重心真下着地を意識していました。しかし、それだけだとペースが上がっていかないのです。
15km過ぎたところで、想定ペースよりだいぶ遅いことが分かりました。このままではダメだ。もっとペースを上げるには?と思っているうちに、腿をいつもより高く上げて走ると、ペースを上を上げつつ地面も真下で蹴れることを発見しました。
「これだ!」と思いました。ミズノのコーチが言っていた、
「膝蹴りするように膝を蹴り上げるんですよ」
あの意味が、分かりかけてきました。
自分の重心の真下で地面を蹴ることで、大地からの反発力を利用して最大限の推進力を得て、蹴った脚はすぐに腿で引き上げることでストライドを伸ばして、次の着地に備える。その繰り返し。
着地はほぼフラット。ペタペタ着地して腿をすぐに引き上げる。新しい走法を発見した瞬間でした。
新しい走法を言語化すると
「お腹を伸ばしてその上に張った胸を乗せる感じ。腿を上げて、着地はフラット。お腹の筋肉で着地の衝撃を受け止め、お尻の筋肉で蹴って前に進む。重心の下で地面を踏めているので、反発力を使えてる感覚」
です。前足のグリップで引っ張るのでもなく、後ろ足で蹴り上げるのでもなく。ただ、自分の真下でフラット着地でジャンプを繰り返す感じです。
そういえば、同じような走り方をしたことを思い出しました。昨年2012年の駿府マラソンです。ハーフで1’30″43という、当時にしては驚異的なタイムでゴールしたのですが、後半脚が攣ってしまって、痛くない走り方を探して、今回と同じように腿を振り上げる走り方に行き着きました。
あれから一年半以上経って、ようやくそのときの走りの意味が分かりました。厳しく追い込んだ時こそ、効率的なフォームを見つけるチャンスなのです。
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フルマラソンでは上手く行ったので。これを来月から始まる5km、10kmといった短距離のレースに応用していこうと考えています。走りの基本は距離が違っても同じなはず。地面を効率よく蹴りながら、限界まで走り抜く。
狙う方向が悪いと、いくら矢を放っても的には当たりません。ジョギングも正しい走り方をしないと、成長は限定的だと、つくづく感じました。