日本サッカー代表は23人です。狭き門ですが、目指すだけなら誰にでもできます。
サッカーの良いところは、組織がしっかりしていて、誰でも上を目指せることです。その頂点に、日本代表チームがあります。
サッカー日本代表の少年時代 選出された一流選手たちは、どんな幼少期を過ごしたか?
サッカー日本代表選手11人の、少年時代から日本代表になるまでの様子がまとめられています。その道のりは千差万別。共感する部分を取捨選択して、取り入れていけば良いでしょう。
11人の生い立ちは全く異なるストーリーですが、多くの選手に共通するポイントがありました。ポイントを知れば、我が子を日本代表に育てられるかもしれません。
共通点とは何でしょうか?
親の献身的なバックアップ
ズバリ、「親の献身的なバックアップ」です。選手の親たちは、子供にチャンスを与えるために、惜しみない努力をしています。
遠藤保仁選手は息子のサッカー練習のために庭を練習場に改造し、宇佐美貴史選手の親は家の中でボールを蹴れるよう一軒家に引っ越ししました。
香川真司選手は、中学生の頃に実家のある兵庫県から宮城県のFCみやぎバルセロナへ入部しています。
長友佑都選手は、母子家庭でありながら、愛媛から県外の東福岡高校へ進学しています。
環境を整えてあげることが大切です。よく耕された畑で、たくさんの光をあびれば、作物はたくさん根を張って強くなっていきます。子供も良い環境で、良い指導者の元で指導を受ければ、すくすく育ってきます。
もちろん経済的な理由などで、すべてを叶えてあげることは不可能かもしれません。しかし、チャンスと環境を与えれば、子供は間違いなく成長します。
親の役目は環境を与えてあげること
子供の成長に、実は親の関与はほとんど意味がないという研究結果があるそうです。親の指導が効果あるのは、幼児期の言語能力だけ。子供は親の言葉を真似て育つからです。
逆に有効なのが、「環境」です。子供は親の言うことは聞きませんが、同級生や先生の言葉から大きな影響を受けて育ちます。
つまり、親が子にできる最大の教育は「環境を与えてあげる」ことだけなのです。
サッカースクールに入部させるにしても、どこのスクールが良いかを選ぶのは親の判断です。
より高いレベルでトレーニングすれば、子供は上達します。子供に与える環境は、子供のレベルに合わせて慎重に選ぶべきです。
幼少期から始めている
いくら才能があっても、中学生からサッカーを始めても、上達は限定的です。「ゴールデンエイジ」と呼ばれる、小学4-6年生の脳神経が発達する時期にしか、得られないスキルがあるからです。
ゴールデンエイジに、思う存分サッカーに取り組むには、ゴールデンエイジ以前から、基礎的な運動能力は習得しておく必要があります。つまり、幼稚園や小学低学年から、サッカーに慣れ親しんでおかないと、間に合わないのです。
本書の11人はすべて幼児期からサッカーを始めています。親が、サッカーボールを買い与えるかどうかで、サッカー人生は決まってしまうのです。
つくづく、親の責任の重さを感じます。
子供を信頼し、応援する
そして、選手の多くの親たちが、子供を心から応援しています。子の活躍を願わない親はいないです。
応援されて、嫌な思いをする人もいないでしょう。マラソンで沿道の方から一声かけてくれるだけで、人は頑張れます。
どんなミスをしても、親だけは子を応援します。時には叱ってしまうこともあります。サッカーは「ミスのスポーツ」です。足でボールを扱う以上、ミスが多い。ミスをどうチームでカバーしていくかも、サッカーの一面です。
本書のハーフナーマイク選手のお父さんの言葉は、子を持つ親と、指導するコーチ全員が胸に刻んで欲しいです。
日本が大好きなディドだが、一つだけ嫌いなことがある。それは子どもを大声で怒鳴る大人の姿だ。
「日本の伝統なのかな? 高校のサッカー部の練習とかを見てると、監督が『何してるんだ、おまえ!』って怒鳴る。『やめちゃえ』とかも言うよね。
ネガティブな言葉は絶対によくない。言われた子どもはすごく嫌な気持ちになって、楽しくサッカーができなくなる。
それは絶対によくない。ああいう姿を見るのは、すごく、すごく嫌ね
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その他、エピソードが盛りだくさんの一冊になっています。
本書では取り上げられていないのですが、三人の選手のエピソードに登場する選手がいます。ジュニアユース、ユース時代に才能を開花させて、今もJリーグで活躍しています。さて、どの選手でしょうか?
気になる方はぜひ本書を読んでみてください。
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