自分の子供の足が遅いと、悩んでいるご家庭は多いと思います。
我が家の息子たちは、長距離は速いのですが、短距離が苦手。特に長男は、持久走では学年1位ですが、運動会のリレーのメンバーには選ばれません。
短距離を走る様子を眺めていると、明らかにフォームに無駄があります。
理論家の為末さんの本です。子供の足を速くするためのトレーニングの方法が、まとめられています。
為末さんは自分自身で試行錯誤を繰り返して、記録を伸ばしてきた方なので、トレーニング方法には説得力があります。
大人でも十分参考になります。むしろ、大人の方が参考になるかも。
本書を参考にして、息子たちはトレーニングをしています。全てを行うのは難しいので、実際に行っている特に重要な部分だけ、ご紹介します。
子供は「足が遅い」のではなく、「走り方を知らない」だけ
為末さんはそう言います。他のスポーツは基本からしっかり教えるのに、走りだけは教わることがありません。
最初に効率の悪い走り方を覚えてしまうと、ずっとそのままの走りになってしまいます。
悪いフォームで走り続けると、更に悪いフォームになってしまいます。
取り返しのつかない状況になる前に、走りは直しておいたほうが良いと思います。
姿勢を良くする
人の頭はかなり重く、成人になると5kgとも言われます。子供でもかなりの重さです。
前かがみ過ぎたり、ふんぞり返り過ぎたりすると、頭の重さを上手く支えられず、ロスになります。
まずはしっかりと良い姿勢を作ることが大切です。
長男は、学校の授業の前などに、本書で紹介されている良い姿勢を作る方法を実践しているそうです。
腕をしっかり振る
人は歩いたり走るとき、必ず腕を振ってバランスをとります。腕を振らずに走ると、すごく走りにくいでしょう。
腕をスムーズに振ることで、脚もしっかり動きます。
ところが、腕を振る際に、肩や胸も回転してしまうと、体がブレてしまい、余計なパワーを使ってしまいます。
腕をコンパクトに振ることが大切です。
ジャンプ力をつける
走る動作とは、ジャンプしながら前に進むことです。着地している時以外は、体は宙に浮いています。
よって、ジャンプ力を高めると、滞空時間が長くなり、一歩でより遠くへ進むことができます。ストライドが伸びるということです。
走る速度はストライド×足の回転数です。足の回転数は子供も大人のトップランナーもほぼ同じと言われています。だいたい180歩/分くらい。ストライドを伸ばすことは、速度アップに直結します。
縄跳びやスクワットなどの補助トレーニングで、ジャンプ力を鍛えましょう。
力を抜く
速く走る能力を持っていても、ガチガチに力が入っていて、体をスムーズに動かせないと、能力を発揮できません。
リラックスして走ることが重要です。特に肩回りなど上体がガチガチになって、腕を上手く振れないと、脚も動きません。
練習ではフォームなどを意識する必要がありますが、本番は何も考えず、リラックスして走るほうが良いようです。
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その他、具体的かつ効果的なトレーニングが多く紹介されています。DVDがついていて、為末さん自身が実演してくれています。
子供には動画を見せればOKです。親が実演する必要はありません。