村上春樹さんの文章の秘密が少しわかった気がする

村上春樹 本

村上春樹さんの小説やエッセイは、高校生の時から読んでいます。読みやすいのに、深みのある文章です。自分もこんな文章が書けるようになったらいいなと思っていました。

期間限定で公開されている「村上さんのところ」で、質問者への答えの中に、村上春樹さんの文章の秘密が少しだけわかる説明があったのでメモしておきます。

文章を書くときにいちばん必要なのは、おそらく親切心だろうと僕は常々考えています。相手が読みやすく、わかりやすく、受け入れやすく感じる文章を書くこと。それが大事です。文章というのはあくまで伝達のためのツールですから、読みにくい文章というのは、そもそも根本原理に反しています。

そういう「わかりやすい」文章を立体的に組み合わせることによって、できるだけ深く、奥行きのある総合作品をつくりあげていきたいというのが、僕の基本的な考え方です。そこにはあるいは結果的に、鋭い文学性や芳醇な香りが生まれてくるかもしれません。でもひとつひとつの文章自体はできるだけ優しく、そしてシンプルなものでなくてはならない。それが基本です。もちろん「おれはそうは思わない」という書き手の方もおられるでしょうが、少なくとも僕はそう信じて今までやってきました。

via: 「どうか鋭くあろうと思わないでください」/村上さんのところ

「わかりやすい」文章を立体的に組み合わせることによって、できるだけ深く、奥行きのある総合作品をつくりあげていく。というところに、私が感じていた「読みやすいのに深みがある文章」のヒントがありそうです。

村上春樹さんの文章は、一つのことを一文で表現するのではなく、角度を変えて視点をずらして、色々な方向から少しづつ表現している印象があります。ノミとトンカチを持って、木彫の彫刻を丁寧に彫っていくような仕事だというご自身の言葉をどこかで読んだ記憶があります。

これが「立体的に組み合わせる」というところにつながっているのでしょう。「読みやすいのに深みがある文章」という、相反してしまいそうな文章を、多くの手数を踏んで、彫りあげているという感じでしょうか。

私は小説家になろうとは思いません。ただ、一ブロガーとして、面白くて分かりやすい文章を書いていきたいなとつねづね思ってます。

ブログを更新している以上、多くの人に読んでもらいたいです。できるだけ平易で、読みやすい文章に集中していきたいです。

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私が好きな村上春樹さんの書籍は、風の歌を聴けと、1973年のピンボール走ることについて語るときに僕の語ることです。

私はマラソンを趣味にしていて、走ることについて語るときに僕の語ることはレースの前などによく読んでいます。「走ること」という一見単純でシンプルなスポーツを、色々な角度や視点から少しづつ彫り込んでいる一冊です。同じランナーとして共感できるところが多いです。

今日のわかった

「親切心」という言葉にも共感します。松本人志さんも「サービス精神」が重要だと言っていました。

我々はいつも「与えて欲しい」と考えてしまいます。でも、与えてもらうためには、まずは自分から与えなければいけないんですよね。

労を惜しんではいけないのです。

読書2015
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