ブログを地道に更新して、より多くの人に読んでもらって、ネット上での影響力を大きくしたいと考えている方は多いと思います。
ブログを成長させる方法は「良質な記事を書き続けること」と言われています。確かに一つの方法ではあるとは思いますが、良い記事を書いていれば、ブログが成長するとは限りません。
重力圏をどう脱出するか
良い記事を書けば、すぐにたくさんの人が読みに来てくれるわけではありません。ブログ開設直後は読者はゼロです。知り合いにURLを教えれば、少しは読んでくれるかもしれませんが、微々たるものです。
ソーシャルメディア上にブログ記事を流せば、口コミで爆発する可能性はあります。「インフルエンサー」と呼ばれる人の目に記事がとまり、拡散してもらえるかもしれません。しかし、毎回拡散してもらえるわけではありません。
良質な記事をポストして、ソーシャルメディアを通じて流通するようになるには自分がインフルエンサーになることが一番の近道です。良記事をポストして、記事を読んでくれた人にソーシャルメディアでフォローしてもらうと良いでしょう。
しかし、一年かけてフォロアーを100人に増やしても、効果は薄いです。なぜなら、一年前にフォローしてくれた人が、1年後も興味を持ってくれているとか限らないからです。
短時間で一気にフォロアーを増やさないと、低アクセス圏から脱出することは難しいです。重力圏を飛び出して宇宙に飛び出るには、大きな脱出速度が必要であることと同じです。
有名ブロガーにお願いして紹介してもらったり、ネイバーまとめに記事をポストして爆発させて、自分のブログへ誘導するような泥臭い手段が、有効になってきます。
ターゲットが絞り切れていない
AもBも大切だ!みたいな文章を書いても、誰も読んでくれません。そんなの当たり前だからです。万民にウケるような記事を書いても、誰にも見向きもされないのです。Aが好きな人は「Aが一番大切だ!」と言い切ってくれる記事を探しているのです。9人に反対されても、1人には深く心に刺さるくらいの、ターゲットを絞った文章を書くべきです。
とはいえ、尖りすぎて余計な批判が来るのもキツいので、一人弁証法を取り入れると良いでしょう。あえて反論も入れておくのです。両者の視点を比較した上で「Aが好き」と結論づけると、より説得力が高まります。
お笑い芸人も、最初は尖った一つのネタからブレイクが始まります。まずは一点突破して、その後に水平展開していく意識を持ったほうが良いでしょう。
文章力は必要ない
「文章力=上手い言い回しを駆使する能力」のようにイメージしている人は多いと思います。言い回しがいくら上手くても、元になるネタが面白くなければ、読める文章にはなりません。逆に、元ネタが面白ければ、多少文章がおかしくても読めてしまうのです。
ブログは文章だけでなく、写真や動画を利用して表現することができます。「このブログ、なんで文章が下手なのに、自分よりたくさんの人に読まれているんだ?」と思うことがあれば、ネタそのもの面白さをチェックしてみてください。
自分の意見を書く
正しい情報を書くことが面白い文章だと思っている人がいるようです。確かに客観的な数値データなどは正しい情報を記載する必要はあります。しかし、正しい情報だけでは面白い文章にはなりません。「自分の意見や感情」が必要です。
「自分の意見」に正しいも間違いもありません。「あそこのお店の醤油ラーメンは超美味しい」という意見は、醤油ラーメンが嫌いなひとにとっては間違いになってしまうのでしょうか?違いますよね。意見は色々あって良いのです。自分と違う意見を読んで「間違い」と判断するのではなく「自分とは違う意見」とみるべきです。
逆に言えば、自分の意見はドンドン書いても問題ないということです。読む人の心をザワつかせるような鋭い意見は、面白い文章のベースとなり、ブログの個性につながります。ただし、いくら意見といっても、特定の個人に対しての誹謗中傷は、人としての最悪な行為なので止めましょう。
良い記事信仰の幻想
「良いものを作り続ければ売れる」と、世界トップクラスの技術を持つ日本国内の家電メーカーが、今ひん死の状態に陥っています。確かに技術は必要ですが、良い商品をどう届けるかも大切です。技術とマーケティングはどちらがかけても上手くいきません。両輪が揃って、初めて車は動き始められるのです。
同じように、ブログも「良い記事を書き続ける」だけでは上手くいかないのです。まさに「真面目の罠」。人通りのない街頭でいくら叫んでも、そのメッセージは誰にも伝わりません。現在であれば、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを活用して、ブログ記事が多くの人に届くような流れを作ることも大切です。
著名ブロガーさんほど「良い記事を書き続ければ上手くいく」みたいなことを言う傾向があると思います。決して間違いではありません。しかし、それが全てではないと思います。なぜなら、その境地までたどり着くまでには、色々なことを経験して、何度か痛い目に合っているはずで、その泥臭いプロセスの中に一番大切なことがあるのです。
それらを全部すっ飛ばして「良い記事を書き続ければ上手くいく」を実践しても、何も始まらないのかなと思ってます。