2013/10/13の日経新聞朝刊に、つながりある興味深い記事が3つ掲載されていました。
飛躍的にスピードアップしたコンピューターで数学を駆使して、世の中の様々な問題を解決しているのです。
社会のグローバル化で、英語力は大切です。そしてもっと大切なのは数学力ではないか?と直感しました。
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1面では「ビッグデータ投資を変える」と題して、ネット上で飛び交うキーワードの中から株価に影響を与える言葉を監視して、株価を予測して株売買を行う手法が紹介されていました。
11面の「日曜に考える」では、信用リスクを算出する数式が、サブプライムローンの設計に使われたという話題でした。
「老夫婦の一人がなくなると、もう一人もなくなる確率が高まる」といった統計的な概念を数式化したもので、急拡大したサブプライムローンを正当化するために利用されたとのことです。
15面サイエンス特集では、先日決まったノーベル化学賞の内容が紹介されていました。
化学反応をスーパーコンピューターを利用してシミュレーションをする方法です。計算化学というジャンルです。
スパコン「京」などの飛躍的な計算速度アップにより、より複雑で精度の高い計算を短時間で出来るようになりました。化学者にとって、コンピューターは試験管と同じくらい欠かせない道具になったということです。
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こう眺めていると、IT技術の発展により、数学の力を現実的な問題解析に活かせるケースがどんどん増えてきているように感じます。
これまでは、数学を勉強しても社会に出てから役に立たないような風潮がありました。しかし、超高性能のコンピューターが各家庭に普及してきている現代では、個人が数学力を活かして、家庭用PCでプログラムを走らせて、莫大なデータを処理するようなことも可能になりました。
最近はグローバル社会。英語が一番大切だとよく言われています。実は数学もグローバルで通用する能力の一つです。私も英語は苦手ですが、英語の論文の中の数式は理解することができます。プログラミングコードもグローバルです。海外の人が書いたコードを理解することが可能です。
もちろん英語力は大切なので、しっかり学ぶ必要があるでしょう。英語も数学もあくまでツールであり、単体では機能しません。数式モデルに落とし込むには、まず自然の仕組みや社会や歴史を知ることは不可欠です。
今後さらにITが進む社会において、数学力はもっと必要になってくるはずです。日本は技術立国。英語だけではなく、これからのIT技術を支える数学教育にも力を入れていくべきだと思いました。
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