久々に本を最後まで一気に読んでしまいました。
100%共感プレゼン 興味ゼロの聞き手の心を動かし味方にする話し方の極意
発展途上国の子どもたちに良質な教育を届ける事業を行う「e-Education」の代表、三輪開人さんの新刊です。
有名なプレゼン大会で優勝し、アメリカの経済誌Fobesの「Fobes 30 under Asia」にも選出され、躍進されています。
しかし、これまでの道のりは順調なものではなく、失敗続き。
そんな中で生み出された「共感プレゼン」は、説得力がありました。
弱さと謙虚さが共感を呼び込む
プレゼンというと、どうしても自分を大きく見せたり、盛ってしまいますが、逆効果です。
自慢話を聞かされて、面白いと思う人はいません。
逆に、過去の失敗談を話すと、人々は興味を持ちます。「他人の不幸は蜜の味」と言われるように、ひどい失敗談ほど、人々は共感してくれます。
失敗を怖がって、安牌ばかりの人生は、他人にとって何も面白くないということです。
新しいことにチャレンジすれば、失敗するのは当たり前。失敗の経験は人生のスパイス。
人に語れる失敗談をいくつ持っているかで、人生の深みが決まり、他人の共感を引き寄せる力となるのです。
自分の物語を通してを話す
教科書に書いてあるような情報を紹介しても、聞いている方は面白くないです。
最近は、マンガ版のビジネス書が増えています。マンガだと、ストーリーを読めるので、多少難しい内容でも頭にスッと入ってくるのです。
プレゼンも、自分の体験談を通じた説明にすると、聞く側も理解しやすいですし、共感します。
スライドを読まない
よく、箇条書きでズラズラ文章があって、それらを読むだけのプレゼンがあります。
会社内での業務用の発表なら、OKかもしれませんが、社外のオープンなプレゼンでは、眠くなってしまいます。
むしろ、プレゼンの内容をイメージできる画像が一枚だけの方が、スピーカーの言葉に集中してくれます。
私自身も、最近のプレゼンは写真を多用して、言葉は少なくシンプルにしています。
事前に何度も練習する
100人以上の前で、いきなり流暢に話せる人なんてそう多くはないです。
おそらく、ほとんどの方が、事前にしっかり練習しています。「白鳥も必死に水面下で足をもがく」です。
話す内容を暗記するくらい練習しておけば、本番多少アガってしまっても、真っ白になることは無いはずです。
この本自体が、共感プレゼン
著者の三輪さんとは、東京のブロガーイベントでお会いしたことがあります。もう6-7年前になるでしょうか。
その後、e-Educationという、発展途上国の子どもたちへ良質な教育を供給する事業を立ち上げ、話題になっていると聞いて、「あの時の三輪さんか!」と嬉しく思いました。
実は私、三輪さんが具体的にどんな事業をしているのか知りませんでした。
しかし今回、本書を読まさせて頂いて、三輪さんが歩んできた道を知ることができました。
順風満帆ではなく、失敗続きの人生。離婚もされているとのこと。泥臭い人生から編み出されたプレゼンの手法は、うなずくことばかりでした。
まさに、本書そのものが「共感プレゼン」になっているのです。
誰にでもチャンスはある
共感してもらえるプレゼンの手法を学べるだけでなく、「Fobes 30 under Asia」に選ばれるような、世界で活躍している新進気鋭の若手リーダーが、どのように生まれたのかも知ることができます。
三輪さんは、ずば抜けて優秀だったわけではないようです。中学生時代の赤っ恥エピソードが面白かった。
大学受験時の経験、出会い、ふと降り立ったアイデアを足がかりに、圧倒的な情熱で突き進まれてきました。
特に、大学生や社会人になったばかりの方に読んで欲しいと思いました。誰にでもチャンスはあることに気付かされます。
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