先日、初めて「デザイン概論」の講義を受けました。1.5時間ほどの講義で、必要なことがコンパクトにまとめられた素晴らしい講義でした。
黄金比、三分法、配色。この3つを知っておくだけでも、デザインの多くの部分を理解できます。講義のエッセンスを、メモ代わりにまとめておきます。
デザインには根拠がある
一番最初に理解しておくべきなのは、良いデザインには、必ず根拠があるということです。
デザインの多くは、クライアントから依頼されて作ります。クライアントから「なんでここはこの色なの?」と聞かれたら、理由をしっかり説明できる必要があります。
デザインは、デザイナーの創造力がすべてのように考えられがちですが、実は過去の経験の蓄積から生まれた法則と、クライアントからの意向による、ガチガチの制限の中で行われます。
街中には多くのデザインがあります。その形や色には、必ず根拠があります。根拠を見つける目を養うことが、デザイン力の向上につながります。
黄金比
デザインの一番有名な法則は「黄金比」です。黄金比とは、1:1.618です。この比率を利用すると、もっとも美しくなると言われています。人類の長い経験則から生まれた比率だそうです。実際に多くのデザインで利用されています。
パルテノン宮殿、ミロのビーナス、ピラミッド、葛飾北斎の富嶽三十六景など、多くの建造物や美術に、黄金比は現れています。
黄金比の素晴らしいところは、多少ズレてもよいことです。1対1だと0.98でもズレが気になりますが、黄金比は1:1.6でも1:1.5でもよいのです。大体このくらい配置すると「しっくりくるね」という感じです。
三分法
黄金比をもっと使いやすくしたものが、三分法です。構図に縦横二本ずつ線を引きます。主題を線の交点付近に配置したり、地平線を横線に合わせたりすると、全体のバランスがしっくりきます。
カメラのファインダーをのぞくときに、三分法を意識すると、まとまりのある写真を撮れます。
配色
デザインでは色が重要です。配色を間違えてしまうと、大事故につながります。色の選び方にもいくつか経験則があって、覚えておくと、失敗のない配色ができます。
coolorsという、配色を自動的に作ってくれるサービスもあります。
言葉で説明できないことは、デザインではない
繰り返しになりますが、デザインにはすべて根拠があります。感覚だけを頼りにつくるものはアートなのだそうです。
デザインは、あらゆるものの中に存在します。文章や、仕事のプロジェクト、スポーツ、人生プランにも「デザイン」は現れます。
各分野に、「黄金率」のような法則があるはずです。文章なら「神話の法則」などがあります。まずは、過去の偉人が残してくれた法則を学び、使いこなせるようになることです。
そして、時にはルールを破っていく。「あえて法則を破ってみた」と説明できることも、デザインには求められます。
デザイン本も1冊読んでおきたいです。
神話の法則。絶版本になっています。
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