私も当ブログを含めていくつかのサイトを運営しています。小規模ではありますが、ちょっとしたメディア事業と言っても良いと思います。
藤田社長自ら陣頭に立って、サイバーエージェントがアメーバというメディア事業を背水の陣で成功させた経緯を読むことができました。私自身がやっている事業と被るところが多く、刺激を受けました。
メディア事業は30億PV/月が成功の目安だそうです。個人ブログでは100万PV/月が目安だと、私は感じています。本書を読んで、私も目指してみたいと考えるようになりました。
目標はリピーター数を増やすこと
そして、社内の目標から売上を外し、ページビュー数1本に絞り込みました。
それは良いサービスを作って流行れば、アクセス数が増えて、売上は後から自ずとついてくるというメッセージでもありました。
しかしこのメッセージが浸透していくのも、まだまだ先のことでした。
売上を見ないでページビューを目標にする。それは今思えば社内の価値観の大きな方向転換でした。
当ブログ「わかったブログ」に本腰を入れ始めた際に考えたことは、「収益化を考えず、ひたすらリピーターを増やす」でした。ページビューを作るのは読者。毎日読みにきてくれるリピーターさんがすべての源泉だと考えたからです。
集客もままならないのに、収益化に走ってしまうブログが本当に多いです。アメーバも収益化を後回しにしてページビューだけを目標したということです。大企業のサービスですら、最初は集客から入るのです。これはネットビジネスの鉄則です。
ブログの収益化の代表的な手段は、広告を入れることです。しかし、広告が目立つようになると、読者は不快感を持って、去っていってしまいます。収益化とリピーターの増加は相反するのです。そのことを皮膚感覚で知っていた私は、広告は入れず、リピーターを増やすためだけに、約1年半の間、ひたすら記事をポストし続けました。
リピーター数は正確にカウントができないので、TwitterやFacebookページのフォロアー数を目安にしていました。現在は両方とも4,500人くらいの方にフォローをしていただいています。
収益化はブログの成長を止める
立ち上げ途中の事業を無理やり短期的に黒字化させても、萎縮させるだけです。
30億ページビューで収益化させ始めれば、そのメディアは30億ページビューのサイズのメディアになります。
5億ページビューで収益化させ始めれば5億ページビューのメディアに、100億ページビューで収益化させ始めれば100億ページビューのメディアになるのです。
収益化に本気で取り組まなくとも、自然と損益分岐点を超えていくような事業でなければ、本当に収益力のある事業に育つことは望めません。
わかったブログは1年半の間更新を続けた後、ページビュー数が1万PV/日程度で頭打ちになったところで収益化を開始しました。少しずつPVは増えていて、現在は1.3万PV/日くらいです。一日一更新だと個人ブログでは1万PV/日くらいが上限のように感じます。
本当は収益化をせずに、更新頻度を増やしたりすれば、もっとページビューの多いブログに成長できたのかもしれません。収益化を始めた時点のページビューで、ブログの成長は止まってしまいました。
アメーバのように自然と損益分岐点を超えていくまで頑張らないといけなかったのかもしれません。反省します。
100万PV/月を目指すために
なぜ30億ページビューなのか?
それは、メディア営業の経験が豊富な、収益部門GMの小池政秀の言葉を無条件に信じてしまうことにしたからです。
「大体メディアは月間30億ページビューくらいを超えると、広告が自然と集まり始めます」「へー、30億なんだ」「えぇ、大体」
大企業のメディアは30億PVが目安となるようです。一方、個人ブログでは、月間100万PVが大きな目標になるでしょう。100万PVを超えると、まとまった広告収入が期待できますし、色々なオファーが来るようになるでしょう。100万PVを目指してみたいです。
現在わかったブログは「コンフォートゾーン(快適)」で更新を続けてしまっています。続けることは大切です。しかし、コンフォートゾーンに居続けるだけでは、ジリ貧です。ブログに本腰を入れ始めて3年が経ち、4年目に突入しています。そろそろ新しいチャレンジをすべき時期なのかなと。
わかったブログは40万PV/月ぐらいです。100万PVを得るには、一日一回更新では足りません。複数回の更新が必要だと考えています。
先立つネタが無ければ、更新はできません。とはいえ、3年前の今頃も「毎日更新」をルールにして、ネタをひねり出していました。
そんな中で生まれたのが「本の紹介」や「ブログ運営論」という以前の自分ではありえない新しいネタのジャンルでした。決めて始めてみれば、なんとかなるのかもです。
まずは一週間くらい、テスト的に一日2回更新をしてみます。そしてサイト内の回遊性を上げるための施策をいくつか実施してみます。とにかく動いてみること。動けば別の景色が見えてくるでしょう。
本書はネットメディアを運営しようとしている方に、強くお勧めします。