2015年4月に初めてKindle出版をして、これまで3冊の本を作りました。
並行して、電子書籍のマーケティングを研究するために、他の人のセルフパブリッシングの状況もウォッチしてきました。
Kindle本の売れゆきは、総合ランキングを見れば大体わかります。1日2-3冊売れると2,000位くらい。1日10冊だと300位くらい。20冊以上売れると、100位以内に入ってきます。つまり、総合ランキングが5,000位以下だと、ほとんど売れていないということです。
どんな条件が揃うと、電子書籍は売れるのでしょうか?
読後のイメージが魅力的か?
お客さんが電子書籍を購入する動機は「役に立つ情報を得ることで、人生や生活をより楽しく快適したい」というところが大きいはずです。
読者にとって「役立つ情報」でないと、買ってくれません。よって、例えば、就職活動の失敗談をまとめた本は売れません。他人の失敗談を読んだどころで、得られるものは少ないからです。
出版するのであれば、「就職活動で内定を10社取るための方法」というタイトルの本です。読後のイメージが明確で魅力的でない本は売れません。
大きいマーケットのニッチなジャンル
セルフパブリッシングは、ニッチな内容の方が売れやすいです。しかし、マーケットの小さい分野の本は、売れにくいです。
例えば、ハンドボールのテクニック本は、なかなか売れないでしょう。元々競技人口が少ない上に、生涯スポーツになりにくいからです。
一方で、フットサルの本なら売れます。「初心者でもできる!フットサルドリブルテクニック」といった、ドリブルに特化した内容にしたほうが売れるでしょう。
ゴルフ関連の本も売れやすいはずです。パターだけの本、コースマネジメントだけの本など、読者の悩みにピンポイントであるほど、売れるでしょう。
狭い領域で権威を作る
著者が信用できない本は買いにくいです。電子書籍を出版するのであれば、本の内容を語るに足りる自分の実績を作りましょう。
ゴルフなら80台でホールアウトできれば、100切りに悩む人への電子書籍をつくることができます。
え?っと思われるかもしれません。自動車教習所の先生がF1レーサーである必要がないのと同じです。本を書くのにその道のプロである必要はありません。
一流のプロは、始めから天賦の才能が備わっていて、何を考えなくても上手くできた人が多く、初心者の悩みを理解できるかどうか疑問です。
逆に、悩み苦労して得たノウハウの方が、同じように悩んでいる人にとっては価値があるのです。
電子書籍の前にブログを頑張る
AmazonのKindle本コーナーに本を出版しても、Amazonが積極的にプロモーションしてくれることはありません。
書店なら誰かが見つけてくれるかもしれません。電子書籍の場合、ただ出版するだけでは、誰の目にも届きません。存在しないのと同じです。
電子書籍は、自力で売らなければなりません。つまり、頑張って電子書籍を作っただけではまったく売れない。同時に「販売ルート」を作る必要があります。
電子書籍はインターネット上で販売します。プロモーションはネット上で行うのが一番有効です。集客力のあるブログを育てることが重要です。
多くの人に読んでもらえるブログを作れば、おのずと電子書籍も良いものができます。記事の反応から、どんなメッセージが人々に受けるかが分かるからです。自然と見込み客も集まってきます。ブログが9割なのです。
▼▼▼▼
セルフパブリッシングとは、すべて自分でやるということです。出版社の役割を、自分でこなさなくてはいけません。
しかし、売れれば印税70%で、多くの利益を得られます。長い時間をかけても、チャレンジする価値は十分にあります。
焦って電子書籍をつくる必要はありません。まずはブログから頑張ってみてはいかがでしょうか?
コメント