高校時代に読んだ村上龍さんの「69」は、今でも鮮明に記憶に残っています。
笑いに満ちたその物語は、私の青春に少なからぬ影響を与えました。久しぶりにこの作品を手に取り、再びその魅力に浸りました。
青春時代に読んだ、数少ない一冊
69は、学生時代に腹を抱えて笑いながら読んだ作品です。読んだタイミングは、確か高校生の時のはずです。成人する前に読んだと思います。
脳みそが柔らかかった時代に読んだ本なので、私の人生に少なからず影響を与えていると思います。
私は村上龍さんの作品は、この作品と、「限りなく透明に近いブルー」しか読んだことがないです。後者の内容は、全く覚えていないですが、69は定期的に読んでいます。今回は10年ぶりくらいでしょうか。
引っ越しの時に、書籍を処分してしまったようで。今回文庫本を書い直しました。
学生時代の楽しさを詰め込んだ本
69は、長崎北高校という県立の進学校に通う「ケン」が、周りを巻き込みながら、学校の屋上をバリケード封鎖したり、フェスティバルを開催していく物語です。
村上龍さんの高校生時代の実話が元になっています。
私は、県立の進学校への受験を失敗し、校則が厳しい予備校のような私立高校に叩き込まれて、灰色の高校生活を送った身なので、69のストーリーは斬新でした。主人公達が、とにかく楽しんで楽しんでいる様子に心を揺さぶられます。
特にフェスティバルの情景が良いですね。私自身も、イベントを開催するのが好きなのは、本作の影響を受けているのかもしれません。
イベントは開催する側の方が圧倒的に面白い
私自身の高校生活はイマイチでしたが、学園祭は楽しかったです。なぜなら、学生数が3,000人のマンモス高校だったので、集客には困らなかった。生徒の親や兄弟、友人も来るので、相当の数だった。出店やイベントを開催すれば、かなり盛り上がりましあ。
我々のクラスは、たこ焼きなどの軽食を出すカフェと、当時世間でも流行っていた「巨大迷路」を教室内に作り、公開しました。私は巨大迷路の制作のリーダーをしていて、学園祭の3日間は笑い続けた記憶があります。学園祭だけは楽しかったです。
大学に入学してからは、学園祭はサークルの活動費を稼ぐために、ひたすらたこ焼きを売り続けてました。
確か、中学校ではパソコン部に入っていたので、学園祭ではパソコンを校内に持ち込んで、ゲームセンターのようなことをしてました。
つまり学園祭では、常に企画を開催する側にいたので、学園祭で遊んだ経験がないことに気が付きました。けど、学園祭、今風に言うと「フェス」は、開催する側に回った方が、圧倒的に面白いと思います。
そんなことを思いながら、久々に本作を読みふけりました。
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