ストレスは生きていく上で必要なものです。ストレスを克服することで、人は成長していきます。とはいえ、必要以上のストレスは、心身にとってよいことはありません。感じなくてすむストレスは、できるだけ排除したいです。
本書には、ストレスと向き合うための具体的なテクニックが数多く紹介されています。私自身の経験と合わせて、これは効く!という方法をピックアップして紹介します。
近づかない
一番効果の大きい方法は、ズバリ「ストレスの原因になるものに近づかない」です。必要がなければ、あらゆる手を尽くして、嫌いな人、モノ、場所には接触しないように工夫しましょう。
最初は気になるかもしれませんが、時が経って慣れてくると、自分からあえてストレス源に向かう必要性を感じなくなります。人生において、何もかも好きになることは不可能です。世の中の安定のためにも、各人がある程度の割り切りを認めることは必要です。
受け止める
ストレスの受け止め方を工夫する方法です。人間は「事実」と「解釈」をミックスさせて、物事を捉えます。よって、同じ事実に出会っても、解釈が変わると、全然違うものになってしまいます。例えば、コップに水が半分入っていたとき、「もう半分しかない」と思うか、「まだ半分もある!」とでは、まったく受け止め方が変わってきます。
本書では、まず、事実は事実(水が半分)としてありのままに受け止めて、自分の「解釈」(しかない、まだある)を分離して考えることを勧めています。ワンクッション置けるため、冷静に判断できるようになります。事実は変えることができないので、どうしようもありません。あきらめるしかないです。しかし、「解釈」は自分でコントロールできます。
一度深呼吸をしたり、場所を変えて外の景色を眺めるといった、具体的な行動をすることも、思考にワンクッションを置く方法として有効です。
飛び込む
私が知っているストレス解消法に、「飛び込む」という方法があります。相手に怒りを感じたとき、相手の落ち度だけが原因ではなく、注意を怠った自分を自己正当化するための怒りであることがほとんどです。詳しくは「箱の法則」にあります。
自分の落ち度を素直に認めて、自ら相手との中間に飛び込んでしまうことも、ストレスを回避できます。
心を整えるテクニック
本書には、具体的なテクニックが幾つか紹介されていましたので、ピックアップ。
朝日を浴びるのと同様、リズム運動でもセロトニンが分泌され、心身の状態は自然によくなってきます。
via: P127
朝日を浴びると、幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンという物質が体内に分泌されるそうです。私は毎日4-5時には起床して、ブログ記事を書いています。次第に明るくなってくると、カーテンを開けて朝日を部屋に入れます。それだけで、不思議と得をした気分になれます。仕事の効率も上がりますよ。
ウォーキングやジョギングといった「リズム運動」を日々の生活に取り入れることで、心をリセットすることができます。無理のない範囲での運動は、心身の健康を保ちます。私もジョギングを日課にしているので、分かります。走った後は、心がスッキリします。
マナーの悪い人を見た → ああ、そういう人もいるんだな
via: P93
決まってイライラしたりする状況が分かっている場合は、前述のようになるべく近づかないことが一番です。もし出くわしてしまったときは、反応を決めておくとストレスを軽減できます。自分の「解釈」を固定してしまうのです。
ストレスは自分を成長させる
ストレスは、問題意識を生んでより良い環境をつくるきっかけでもあります。この世の中に存在する、あらゆる便利な商品やサービスは、人々が感じるストレスを解消するために生み出されたものといっても、過言ではないでしょう。
大きなストレスを感じたときは、とても残念な気持ちになります。しかし、ストレスを克服したときには、視野が広がって、新しいビジネスチャンスや人脈を手に入れることができるかもしれません。
ピンチは最大のチャンスでもあるのです。ストレスとの向き合い方を見直してみてはいかがでしょうか?
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本書は出版社から献本頂きました。ありがとうございます!
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