人はそもそも売り込まれることが大嫌いな生き物です。特にネット上はフリー(無料)文化が根底にあります。ソーシャルメディア上での営業活動は禁物です。どれだけ多くの信用(ブランド)を積み上げられるかが勝負になります。
ウッフィーは、その人に対する評価の証と考えればいい。人に喜ばれるようなことをしたり、手助けをしたりすれば、あるいは大勢の人から尊敬されれば、ウッフィーは増える。逆なら減る。ウッフィーの重みは人とのつながりやコミュニティとのかかわりに左右される。
ウッフィーを増やす方法はドクトロウによれば三つある。好かれること、つながること、一目置かれることだ。
本書では信用を「ウッフィー」という仮想貨幣で表現しています。SEOが終わろうとも、ソーシャルメディアが台頭しようとも、自分のすべての行動をウッフィーを増やすことにつなげることが、すべての本質です。
Break the Bank (6/365) / swimparallel
ウッフィーがなぜ重要か?
ソーシャル・ネットワークの基本は、一にも二にも信頼なのである。そして、信頼は、お金で買うことはできない。お金を払って何かをしてもらおうとか注意を引こうというのは、オンライン・コミュニティでは不誠実な行為とみなされる。だから、そんな誘いに乗る人もウッフィーを減らしてしまう。
営業とは商品を売るのではなく「自分」を買ってもらうことです。何か困ったときに自分のことを思い出してくれるかどうかです。どれだけ信用されるかが、勝負になるからです。
オンライン・コミュニティでは、金の切れ目が縁の切れ目ではなくて、ウッフィーの切れ目が縁の切れ目。呼びかけても無視され、拒絶され、ウッフィーはどんどん減るばかり。
ネットの活動でも同じです。ソーシャルメディアは人間関係そのもので、リアルと融合しつつあります。下手な発言をすれば、信用は失墜して、誰にも相手にされなくなってしまいます。ネット上での活動は保存されるため、より慎重な行動が求められる一方、ウッフィー(信用)を蓄積しやすいメリットもあります。
PayPerPostは格好のお小遣い稼ぎの手段として歓迎されるどころか、オンライン・コミュニティの大ひんしゅくを買ってしまう。
そして、うかうかとPayPerPostを利用したブロガーは「記事をカネで売る奴」としてこてんぱんに叩かれ、「ブロガーの風上にも置けない恥知らず」とこき下ろされた。
ブログ上でアフィリエイトを積極的に行うことはしていません。アマゾンとアドセンスをメインに一部行っているだけです。なぜなら、個人ブログでアフィリエイトをする行為は、友人とのランチ中に生命保険を売り込むようなものだからです。リピートしてくれないため、ウッフィーが蓄積されません。アフィリエイト目的のブログを好んで読みに行く人はいません。
Money and Calculator / Images_of_Money
ウッフィーの増やし方
ウッフィーを持っている人がそれを使って新たなつながりを増やしたり、コミュニティのためにサービスを拡大したりすれば、さらにウッフィーを増やすことができる。
前にも書いたように、与えれば与えるほとウッフィーは増える。だから銀行預金のように溜め込んでおかないでどんどん使うことがウッフィー・リッチになる秘訣である。
手助けをすること、教えてあげること、とにかく周囲に有益なものを与えることがウッフィーの獲得につながります。有益な情報をわかりやすく整理してブログにポストすることや、ツイッターで質問に答えることもウッフィーになります。便利なウェブサービスを公開して、多くの人に使ってもらうこともウッフィーです。
「顧客が誰かを助けるのを助ける」。ちょっとややっこしいが、これは第三の目標をさらに一歩進めたものと考えればいい。大げさに言えば博愛主義だ。この目標が達成されれば、顧客からも、顧客が助けた誰かからもウッフィーを勝ち得ることができる。
私はブログパーツを公開していますので、すくなからず、ウッフィーは得ていると思います。この前参加したイベントで多くの方に声をかけられました。ただ、わかったブログの人と一緒の人とは認識してくれていなかったので、ウッフィーを効率よく得るには、ある程度のアピールは必要だと思います。そのほうが相手にもわかりやすいですし。
Negative Art / angelocesare
ネガティブコメントの対処
その時私は、たった一通の批判の方で頭がいっぱいになり、寝ても覚めてもそればかり考えてしまった。そうなると、どうしても感情的になり、自分を正当化ようとする。
それが透けて見えるような反応をすれば、必要以上に相手を敵対的にさせてしまう。そして、批判した相手だけでなく、ブログの読者全員に不快感を与え、信頼を失い、ウッフィーを減らすことになる。
ネガティブコメントについては、私も結構気にする方です。その感情がブログ記事やツイートなどから透けて見えてしまうと、他のフォロアーさんや読者さんの気を悪くして、ウッフィーを減らしてしまいます。
こうした手合いにはどう対処すればいいのか。私からのアドバイスは、無視するのはやめたほうがいいということである。放置すると、
相手はますます図に乗る可能性がある。彼らはただひたすら攻撃を仕掛けてくるだけで、まったく建設的ではない。
喧嘩を売り、会話に横やりをいれてぶち壊し、コミュニティの雰囲気を悪くする。こういうのをのさばらせておくと、傍から見れば打ち負かされたように映る。そうなれば、それまで信頼してくれた人たちも離れてしまうだろう。
どうでもよいことは基本的にスルーで構わないと思いますが、しつこい人に対しては、毅然とした態度を示すべきです。なぜなら、誹謗中傷を認めるということは、自分自身の価値を下げるとともに、ブログで紹介した人や商品、自分を慕ってくれていた読者さんを失望させてしまうからです。自分のためだけでなく、周りの人たちのためにも、ウッフィーの流出は防がないといけません。
ただし、その前に、建設的な批判といやがらせを混同しないよう、注意する必要がある。あら探し屋や目立ちたがり屋は、実際に製品やサービスを使ってみて不満を感じた人と、おおむね次の点で異なる。
・怒っているというより、全体に不愉快でいやみな感じである。具体的な問題点を指摘せず、皮肉や辛らつなジョークを言う
・製品やサービスを頭から否定しており、実際に使ったことはない様子である
・「どの点を改善して欲しいのか」と質問すると、黙ってしまうか、話を逸らす
・攻撃対象がチェックしていないいと思われる場で攻撃を仕掛けてくることが多い。例えば誰かがブログであなたの会社や製品を誉めると、それに対して否定的なコメントを書くというふうに
・ほとんどの場合、匿名か仮名である。
幸いにも、当ブログには手のつけようがないモンスタークレーマーさんは今のところ現れていません。言葉の重みをかみ締めて、慎重に、そして大胆に情報の発信と交流をしていきたいと思っています。
Market / gerry.scappaticci
ウッフィーで食えるか?
でもね、ウッフィーがいくらあったって、食べていけないじゃないの-そう反論する人もいることだろう。フィードバックに耳を傾け、コミュニティの一員となり、みんなに愛されたところで一銭にもならない、というわけだ。
ちょっと待って欲しい、それは違う。ウッフィーは、個人のキャリアにとっても、企業が競争を勝ち抜くうえでも、もはや欠かせないものだ。
ビジネスでも趣味でも、よい話とは「人」を介してやってきます。よい話はウッフィーの高い人に集まってきます。なぜなら、人間には心理学の「返報性」という性質を持っているからです。人から親切にされたら、いつかそれに報いようとする心理が働くのです。
ウッフィーは与えれば与えるほど貯まります。ウッフィーは「恩を売る」と言い換えても良いかもしれません。とはいっても無理をする必要はありません。見返りを期待せずに与えられるものでないと続きません。身の丈にあった、自分が持つリソースの中で、できる限りのことをしてあげればよいのです。相手はプレッシャーをかけてしまっては、ウッフィーは逆に貯まりません。
さらに企業にレベルでは、製品やサービスに消費者の注意を惹きつけるべく熾烈な争いが繰り広げられている。どこかで差をつけないと、勝つことをはおぼつかない。
そうなると、ウッフィーでは食べていけないとおろが、ウッフィーがなければ食べていけないことになる。オンライン・コミュニティで信頼されし支持されている企業こそが、顧客を増やし、それが収益に結びつく
どこぞのだれかも知らない人の話を聞いてくれるひとは居ません。信用がない商品を買う必要はありませんし、タダでも要らないのです。物もサービスも飽和しているいま、ウッフィーがないと誰も相手にしてくれないのです。ブログを書いても、ツイッターでつぶやいても、誰も反応してくれません。
自分の行動の一つ一つが、ウッフィーに繋がっているかどうかを考える習慣を身につけていきたいです。
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