Googleが相互リンクに対してのポリシーを強めてきました。
相互リンクのみを目的としたパートナーページを作成することは、完全にポリシー違反とする記述になりました。
その昔、相互リンク文化はあった
私がホームページの運営を始めた2003年ごろは、サイト同士の相互リンクが盛んでした。検索エンジンからの流入よりも、相互リンクからの流入の方が多かったです。
というのは、当時はまだ「ネットサーフィン」という言葉があって、リンクをつたって次々とページを渡り歩いて、気がついたらあっという間に数時間経ってしまったということが良くありました。ネットはリンクでつないでナンボだと私も考えていました。
相互リンク集は新しいサイトを発見するための重要な情報源でした。有名なサイトと相互リンクをすることは、一つのステイタスでした。そして、相互リンクはブランディングでした。ブランドを維持するため、無差別に相互リンクをすることはなく、厳選して相互リンクをしていました。
相互リンクをきっかけとしたサイト運営者同士の交流もありました。実際に会って、信用できる人とだけ相互リンクをする。そんな空気感があったように思います。そして、Googleも相互リンクを積極的に排除するようなことは無かったように記憶しています。
相互リンクはスパムへ
しかし、相互リンクがSEOに効果があるということで、自動的に相互リンクを可能にするリンク集サイトプログラムが公開されました。多くのリンク集に登録すれば、どんどん被リンクが増えます。
Googleのアルゴリズムはリンク元の質を判別しているため、相互リンク集にたくさん登録したとしても、ランキングを上げることにはつながらないはずです。しかし、ものすごい多くの数のリンク集に登録をすれば、チリツモで少しは効果が出てくるのかもしれません。リンクグラフはGoogleの検索アルゴリズムの根幹ですので。
相互リンク集サイトの設置は簡単なので、ネット上にどんどん増えていきます。もしかすると、相互リンク集を設置する作業自体も自動化するような輩もいるのかもしれません。
Googleが持つ技術を駆使すれば、量産された相互リンク集を無益なサイトと判別することは簡単でしょう。しかし、多くの相互リンク集がネットに増殖されていくと、Googleは莫大な量の無益なページをクロールする必要があります。クローラーに大きな負荷がかかって、サーバーをどんどん増強していくことは、Googleにとっては無意味なコストアップです。
昔から知り合い同士でささやかに行われてきた相互リンクも含めて、「相互リンクはスパム」とgoogleが強く明言せざるをえなかったのは、そうした背景があるように思えてなりません。
リンクグラフからソーシャルグラフへ
なにか窮屈なインターネットになってしまったなと思われるかもしれませんが、新しいトラフィック源が生まれてきています。ソーシャルメディアです。検索エンジン以外からもトラフィックを呼び込める手段として台頭してきました。
サイトへのトラフィックの源泉を検索エンジンのみに依存してしまうと、スパム的な手法を用いたくなってしまいますが、ソーシャルメディアを活用することで、Googleが望む健全なSEOを行うことができます。
ソーシャルメディアでバズると、記事は多くの人の目に触れます。すると、ニュースサイトや各ブログで取り上げられやすくなります。結果的に「ナチュラルリンク」が増えて、SEOにつながります。
ソーシャルメディアでスパムをしたら同じじゃないかと思われるかもしれません。ソーシャルメディア上での行動は、個人の信用と直結するため、スパム的な活動はしにくいと言われています。ネット上で不正行為をすることは致命的です。
Google自体もソーシャルグラフを導入し始めています。著者情報を運営サイトやブログと紐付けして、検索結果に著者情報を表示しています。今後はAuthorRankという著者自身の評価を、運営サイトやブログの検索ランキングに反映させようという話もあります。
SEOは新時代へ – パンダ・ペンギンに続く新たな鉄槌「AuthorRank」とは?
昔ながらの静的なリンク交換ではなく、サイト・ブログ運営者同士が、ソーシャルメディアで交流する中でお互いのサービスや記事を紹介し合うような、動的なリンク交換が、新たな時代の「相互リンク」になっていくのでしょう。
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もちろん、これまで通りの相互リンクをすることは可能です。ただし、リンクには「rel=”nofollow”」を入れた方が良さそうです。
サイト運営者同士の交流の仕方も、変わっていくいうことですね。
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