スピード練習 vs LSD(ロング走)どちらが有効か?

ランニング界隈では、マラソンタイムを向上するために、「スピード練習 vs LSD(ロング走)どちらが有効か?」という議論が、しばしば起きます。

どちらも正しいのだとは思いますが、極論同士なので、お互いを相容れない議論になりがちです。

なぜ意見が分かれるのかについて、私なりの仮説を紹介したいと思います。ぜひ、ご意見いただければと思います。

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スピード練習とは?

マラソンタイムを向上するには、400mや1,000mダッシュを休み入れつつ繰り返し走る「スピード練習」が効果的と言われています。

スピード強化、心肺能力の向上により、レースペースを上げられるようになります。

また、短時間で効率的に練習ができるのも魅力です

LSD(ロング走)とは?

そして、一方で、20km、30kmといった長い距離を、時間をかけてゆっくり走る「LSD(ロング走)」が、有効とする声も多いです。

持久力強化、脂肪燃焼効率アップが期待できます。また、長距離に慣れることで、後半の粘りの力がつくとも言われています。

ただし、時間がかかるのはデメリットです。またスピード持久力を鍛えにくいのも注意ですね

なぜか、意見が分かれる

確かにどちらも必要だとは思います。

しかし、各々の声を聞いてみると、スピード練習を押す人ランナーは、インターバル練習だけで大丈夫と言います。

LSDを進めるランナーは、長距離走で足を作ることこそ、マラソンの力がつくトレーニングだと主張します。

どちらも、ご自分の成功体験がリソースになっているので、意見が二分してしまっているのでしょう

仮説:筋肉の質によって有効なトレーニングは異なる

そこで、私はとある仮説を立ててみました。

マラソンタイム向上に有効なトレーニング方法は、ランナー各々の「筋肉の質」によって違うのではないか?というのが、私の見立てです。

人間の筋肉には、速く動くのが得意な速筋と、持久的な動きが得意な遅筋があります。そして、それらの割合は、人によって違います。

速筋の割合が多い人は、短距離走や走り高跳びなどスピードが必要な競技や、砲丸投げやウエイトリフティングなどのパワー系の競技が得意です。

一方で、遅筋の割合が多い人は、マラソンなどの長い時間運動する競技が得意です。

速筋と遅筋の割合は、マラソンに大きな影響を与えるのは明らかです。

マラソンは、遅筋の割合が多い人の方が有利ですが、タイムを狙うとなると、遅筋だけでは速く走ることはできません。よって、インターバルなどのスピード練習を行うことで、スピードを補う必要があります。

逆に速筋の割合が多い人は、スピードは十分ですが、持久力に難があります。よって、ロング走を多く取り入れることで、持久力を向上する必要があるでしょう。

つまり、遅筋の多い人は「スピード練習こそ有効」と主張し、速筋の多い人は「LSDこそ効果的」と主張しているのでは? というのが、私の仮説です。

筋肉の質の見極め方

では、どのようにして自分の筋肉の質を見極めればよいのでしょうか?

子供の頃からの運動経験を思い出してみて、周りよりも短距離のタイムが良かったり、腕力などの筋力が強い記憶がある人は、速筋が優位だと思われます。そうでない人は、遅筋が優位でしょう。

インターネットで50m走と12分走のタイムから、割合を予想するサービスがあるので、そちらを利用してみるとよいでしょう。概要欄にURLを紹介しておきます。

速筋と遅筋の比率のかんたんな推定方法−じてトレ

ちなみに、私は速筋が40%、遅筋が60%で遅筋が優位でした。よって私にとっては、スピード練習が有効だったのでしょう。

この仮説は、周りを見渡しても、かなり合っていると思います。スピード練習を勧めても効果が小さい人は、子供の頃から、足が速かった人が多いです。

私の場合

実際、私はスピード練習がメインで、LSDはほとんど行なわずにサブスリーを達成したので、スピード練習を強く押す派です。

特に、苦手と感じているトレーニングメニューには、自分の弱い部分が隠れています。

私は10-15kmのペース走が苦手でしたが、10kmペース走を取り入れることで、サブスリーに必要なスピード持久力が向上して、サブスリーを達成することができました。

不得意な練習、未開発な部分を鍛えていく

マラソンはある程度のタイムで頭打ちします。更にタイムを伸ばすには、これまでやってこなかったトレーニングをして、未開発の部分を鍛えるしかありません。

スピード練習メインだった方は、ロング走を取り入れる。ロング走メインの方は、スピード練習をしてみるなどの工夫が必要になってくるでしょう。

マラソンという競技は、ゴールに向かって、みんなが同じ方を向いて頑張る競技です。テニスやゲートボールのように、対人競技ではないので、ランナー間のトラブルは少ないです。

トラブルがもしあるとすれば、今回のようなトレーニング手法の意見の食い違いから、言い争いになってしまうケースです。特にレース後の打ち上げなど、アルコールが回っている状態では、多そうです。

お互いの意見を押し付けるのではなく、自分に合った方法を見極めることが大切です。

まとめ

  • スピ錬、LSD 筋肉の質に応じて重点を変える
  • 苦手メニューにも挑戦し、弱点を補強する

皆さんのご意見、コメントを募集します。ご自身の経験や成功・失敗例をぜひ共有してくだい!

動画でもどうぞ!

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