WBS(ワールドベースボールクラシック)でも日本の主砲として活躍した、DeNAの筒香嘉智選手が、自らの考えのもと、幼児や小学生の野球選手育成を始めたという記事を読みました。
日本野球界の既成概念に挑み続ける筒香嘉智がメディアに語った12分間に及ぶ熱き思い
我が家の子どもたちは野球ではなくサッカーを習っています。本記事の内容はサッカーにもそのまま当てはまり、非常に共感しました。
幼児期から小学生までの「プレ・ゴールデンエイジ」「ゴールデンエイジ」のスポーツ育成はどうあるべきかを、一度考えてみてはいかがでしょうか?
勝利至上主義
サッカーは、一年生から公式戦があります。試合となれば、当然勝ったほうが嬉しいわけで、親もコーチも熱くなります。
しかし、勝利を求めるあまり、熱が入りすぎて、失敗した子供に罵声を浴びせたり、子どもたちのプレーに制限を与えたりするのも考えものです。
サッカーは「ミスのスポーツ」と呼ばれていて、ミスをするのが前提です。足でボールを扱うので、手を使う他のスポーツよりも、ミスが発生しやすいのです。
人は失敗することで、多くを学べます。親やコーチの顔色を伺って、失敗を恐れてチャレンジをしなくなると、成長できません。
ゴールデンエイジの本当の意味
9歳-12歳はゴールデンエイジと呼ばれ、スポーツの技術を習得しやすい時期です。この時期にトレーニングをすると、能力を伸ばしやすいと言われています。
ゴールデンエイジの時期に芽がでなくても、トレーニングを続けていれば、中高生になってから、飛躍的に伸びるケースもあります。逆に中高生から新たな競技に取り組んでも、ゴールデンエイジから続けている子には敵わないでしょう。
ゴールデンエイジは二度と帰ってきません。だからこそ有効に使わないといけません。よって、ゴールデンエイジは少なくと「続ける」「やめない」が大前提です。小学生の時期に入れ込みすぎて、燃え尽きてしまっては本末転倒です。
ゴールデンエイジは「育成主義」で行くべきです。もちろん、ゲームでは勝利を目指すわけですが、すべてではない。失敗を恐れず、失敗からつかむことで、サッカーであれば「サッカー脳」が鍛えられるのです。
基礎の徹底
プロのサッカーのゲームを見ていると、ボールを蹴って止めるという基本的なプレーがほとんどで、それらを周りとどう組み合わせていくかで成り立っています。トリッキーなドリブルはありません。
しかし、基礎技術の練習は、地味ですし、面白くないということもあるでしょう。そこを面白くするのが、コーチの腕の見せ所です。
勝利至上主義で、ボールを前へ前へと蹴るようなプレーになってしまうと、自らボールを持ってドリブルやキープをしたり、周りと連携してパスをしたりという、ゲームで実践して習得すべきスキルが身につきません。
練習でできないことは、ゲームでもできません。「ゲームとは、練習で培ったスキルを実践する場」とすれば、育成主義の良いチームですし、結果的に強いチームになるはずです。
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