二人の息子を育てていて身にしみるのは、自分が受けた同じ教育を与えていたのでは、刃が立たないということです。
自分が子供の頃に、さらに30年前の教育しか受けられなかったことを想像すれば結果は明らかです。
なのに、何故か「自分のころはこうだった」と、親の経験を元に判断してしまうことが多いケースを周りでもよく見ます。
中の上では「下」と同じ
学力評価でよく用いられる偏差値は、平均値の周辺が一番人数が多く、山のような形をした分布を想定しています。実際に昔はきれいな山型の分布をしていました。
ところが、最近の分布は完全に2つの山があります。高得点側と低得点側に山がひとつづつあり、真ん中が凹んでしまっています。
これは「教育格差」と呼ばれるものです。裕福な家庭や教育熱心な家庭では、子供が小さい頃から教育にお金と時間をつぎ込み、ドンドン優秀になっていくのに対して、経済的な理由や親の無知によって、子供に教育コストをかけない家庭の子の能力は低迷します。
これら2つのグループの分布が重なると、ふたこぶの分布となってしまうのです。
よって、中の上だといっても、実際は上位グループ中では下。サッカーで言えばJ1にいたとしても、下位の入れ替え候補チームと同じ。勝負にならないのです。
ゴールデンエイジの存在を知る、学ぶ
経済的な理由で、子供の多くの教育費をかけられないのは、しょうがないことです。しかし、「子供は勝手に育つ」という親の勝手な思い込みや無知で、子供のチャンスを潰すことは、許せません。
例えば今は、英語は話せて当たり前です。では、中高の教育だけで英語を話せるようになるかといえば、難しいでしょう。英語を話せる子は、小さな頃から英語に接するチャンスを与えられてきたからです。
サッカーは中学校の部活から入れさせればいいやという、のんきな親御さんも要注意。中学からサッカーを始めたところで、小学校から続けてきた子に敵うわけがありません。
子供には「ゴールデンエイジ」という、能力が向上しやすい時期があり、8-12歳くらいと言われています。この時期は急速に能力が向上します。
逆に、この時期でしか開発できない能力もあります。つまり、中学生になってから始めても、絶対に身につかない能力があるのです。いくら努力しても埋まらない能力の差。果たして子どもたちのモチベーションは続くのでしょうか?
「昔とは違う」ことを理解する
親が意識しておくべきことはただ一つ、「昔と今は違う」ということです。自分の過去の経験だけで判断せず、ゼロベースで見直すことです。
例えば30歳の時に生まれた子とは、30年も状況が違いうということです。30年前にインターネットはまだ普及していなかったですし、スマホどころか携帯電話も無かったし、パソコンすら一般の人には手が届きづらいものでした。
現在の子どもたちが学ぶべき知識の量や質は、我々の頃よりもレベルが上がっています。子どもたちが大人になる時のライバルは、日本ではなく、世界であり、人工知能(AI)です。
今の形に合わせた教育のチャンスを与えてあげないと、グローバルな競争についていけないのではないか? と心配です。
教育は「絶対に勝てる投資」(時期さえ間違えなければ)
でも、子供の教育にかけられるお金は多くはない。となげく方も多いでしょう。我が家の家計も火の車です。
しかし、子供にかけるお金はもったいないとは思わないです。なぜなら、教育費はコストではなく、「投資」だからです。
月に10万円かけても、時期さえ間違えなければ、必ず投資額以上のリターンが還ってくると信じています。
時期というのは、幼児期であり、ゴールデンエイジです。確実に能力が向上します。しかも子供のスクールは値段が安いところが多い。つまり、早期教育は投資効率が抜群に良い「負けない投資」なのです。
10万円払えば、将来確実に100万円還ってくるのであれば、誰でも投資しますよね。幼児期やゴールデンエイジ教育はまさに100万円還ってくる投資です。ゴールデンエイジの有効性は科学的にも調査が進んでいます。
お子さんがもし小学生ならば、遅くはありません。投資をして、能力を開花させてあげましょう。
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