コブ斜面を上手く滑れるようになりたい!と思い始めて9年。ようやく形になってきました。モーグル選手のような直線的な滑りでありません。コブの裏側を確実にガリガリ削って降りてきます。
ドタバタ感は否めません。でも、まずは降りてこれなければコブ攻略は始まりません。コブ斜面は、降りてこれるレベルに達するまでが、ものすごくハードルが高いのです。
私が気をつけているポイントを紹介します。本当にちょっとした意識付けで、あっという間に滑れるようになりますよ。
何が何でも板を曲げるという強い決意を持つ
初心者がコブの中でターンを続けていくには、自然に綺麗にターンするとか考える必要はありません。強引に力づくで板を曲げていく決意が必要です。でないと、あっという間に板と体が遅れてコース外にすっ飛ばされます。
実はコブの上ではトップとテールが宙に浮くので、簡単に板を回せます。直角近い角度でも、案外簡単に回るものです。
コブ斜面の場合、平斜面とは違い、ターンするルートは決まっています。怖がっている暇はありません。まずは、滑り切ると決めることです。
後傾の撲滅
コブ斜面で腰引けてしまう「後傾」になってしまうと、ドンドンスピードが速くなって、暴走してしまいます。
後傾を治すには、ブーツのベロにスネを常に当てることです。ベロにスネを押し込むことで、強いエッジングが可能になります。
ただし、膝を曲げて体重をベロにかけることではありません。動作はむしろ逆で、膝を伸ばすことでベロにスネを押し込みます。
ブーツの中でつま先を上げると、後傾になりません。
コブ斜面ではショックに対応するため、膝や上体を曲げず、伸ばしておく必要があります。雪面に板が接していた方が有利なので、コブの溝に向かって足を伸ばしていきます。
膝を伸ばしていくことで、すべてが安定します。
テールをコブにぶつける
コブ斜面の基本はスピードコントロールです。コブの裏を横滑りで削ることでスピードは大分落ちますが、スピードが増してくると、ターンが精一杯で、コブ裏を上手く削れないことがあります。
そんなときは、テールをコブにぶつけると急減速できます。ぶつけてコブに乗り上げるようにすると、時間的な余裕も生まれます。深いコブの方がぶつけやすいです。
足はくっつける
コブの中で、両足が開いてしまうと、板の操作が極端に難しくなります。コブの中は非常に狭いので、バラバラに操作するよりも、一枚の板のように考えたほうが操作しやすいです。
両膝をピッタリくっつけるようなイメージが良いでしょう。コブ裏を削る時に板が離れやすいので注意。離れてしまうと、外足だけのエッジングになってしまい、減速が弱くなります。
膝の方向をコブの溝に合わせて「右、左、右」とテンポよく変えていきましょう。
整地の小回りも、脚を開きすぎるとターンしにくいですよね。コブの中では足をくっつけるくらいでちょうどよいです。
ストックを突かないとコブでのターンは不可能であることを知る
力づくで板を回すと言っても、それが簡単にできれば苦労は要りません。深い溝コブの中で、板を振り回すのは難しいです。実はコブ中のターンには救世主がいます。ストックです。
右ターン(左足が外側)でコブの溝に落ちたら、左手のストックを前のコブの頭(コブの向こう側だと更にgood)に突き刺すと同時に上体のショックを支えます。そして、刺したストックを支点にして、左ターンでスキー板をコブの裏側に回りこませます。そして、コブの裏側を削って、次のコブの溝に落ちます。
今度は右手のストックを前のコブの頭に突き刺して、右ターンでコブの裏側に板を回りこませて、削って落ちて……。これの繰り返しです。コンパスで円を描くようなイメージです。ストックが針で、板が鉛筆のような感じ。
ストックは板の近くに刺した方が、力が入る代わりに、ストックと板と接触してしまうこともあります。気持ち板から離して刺したほうが安全です。
普通の斜面でできないことは、コブの中でもできない
学生時代の知人が言っていました。「普通の斜面でできないことは、コブの中でもできない」 名言です。
コブ斜面を練習する前に、上手い人の滑りを観察して、「ジャッ、ジャッ、ジャッ」というターンの周期を覚えておきましょう。
そして、同じ周期で、コブの脇にある同じ斜度の斜面でショートターン滑ってみてください。
無理矢理でもなんでも、同じ周期でターンできなければ、コブの中でも滑れません。徹底的に板を振り回して練習しましょう。
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上記の内容は、スキー素人が自分の経験・感覚を元にまとめたものです。
専門家の視点からなら、もっと効率的に上手くなる方法があるかもしれません。もし、良い方法があれぜ、ぜひ教えて下さい!
※当記事は2014/3/7に投稿し、2016/2/13にリライトして再投稿しました。
【参考】
コメント
かん吉さん。はじめまして。
当方68歳、ゲレンデスキー暦60年、年季だけでやってきましたが、人生の仕上げに?
コブを滑ってみたいと思い2シーズン目。
たまに上手くいくと、10ターンそれ以上は出来ません。しかし、かん吉さんは9年目とやらで、勇気付けられました。なんとかズルズルでもいいからゆっくり完走が目標です。
今回は踵加重の話、目から鱗でした。試して見ます。
これからもよろしくお願いいたします。
スキー歴60年 ! すごいです。基礎はできているのでしょうから、滑れるようになりますよ。
2008年の春にSAJ2級を取得した直後から、1級を取得しようとコブ斜面に入り始めてから、9年も経ってしまいました^^
コブをある程度滑れるようになると、整地の滑りも変わってきます。2級の滑りと1級の滑りはまったく違うと最近感じています。その辺のことも改めて記事にしてみようと考えています。
テクを目指している初老の男です。毎月の様に掲載されるスキー雑誌の”コブ攻略法”などよりずっと合点のいく記事でした。有難うございました。お互い頑張りましょう。
コメントありがとうございます。テク目指してるってすごいですね。私も来シーズンは10久々に1級チャレンジしてみます。
スポーツの動きの感覚は、人によって異なるので、自分に入ってくる言葉も色々なんですよね。
かん吉さん初めまして。
面白そうだったのでブログ読みました。
仲間数人と毎回コブで遊んでいます。
あと少しで雪が無くなってしまいますが、上達のお役に立てればと思い投稿します。
まず気になった事はコブの裏を削る意識です。ゲレンデでも多くの方がコブの裏でエッジを立てて踏ん張っているのを良く見掛けます。そのイメージがコブを難しくしている原因の一つだと思っています。
私もほぼ独学でコブを覚えて来たので、コブ裏を削る意識を強く持って練習していた時期も有りました。
現在の私の感覚だとコブの裏は板の向きを変えていくスペースで、エッジング(エッジプレッシャーが一番掛かる場所)は溝の底~出口に掛けて行います。
コブの凹を利用して撓みを作る(作らせて貰う)事でエッジングしています。
コブの裏に張り付くイメージから脱却出来ると途端に楽になりますよ。
文章だけでは説得力に欠けるので、動画で御確認ください。
https://youtu.be/GOK3XVIvQkk
今回はこの件だけで終わります。