Club Microsoft セミナー / Shinichi Haramizu
セミナー講師になると、「先生」と呼ばれるようになります。資格は特に必要はありません。
セミナー講師は、仕事をしている人なら誰にでもなれるチャンスがあります。なぜなら、どんな仕事でもお金を貰っている以上は「プロ」であって、同じ仕事を目指す人は世の中に必ず存在するからです。
自分では当たり前と思っている日々の業務の中から、人に教えられることを探してみませんか?
フロントエンドとしてのセミナー
実際、私が知っている「儲かっている士業」の方のほとんどは、週末のたびにセミナーを自主開催されています。
また、セミナー講師の依頼がくるよう、単価の比較的に安い商工会議所などの各種団体に営業されている方も少なくありません。
弁護士や司法書士さんなどの、いわゆる「士業」の方は、自ら積極的に売り込みができない商売です。なぜなら、「先生商売」は、自分から頭を下げて契約をお願いすると、自らの価値を下げてしまうからです。
セミナーを開催することで、お客さんに信用してもらって、お客さんの方から「ウチの会社もお願いします」と、言ってもらえるようになるのです。つまり、フロントエンドの商品としてセミナーを位置づけて、「顧問契約」というバックエンド商品の契約へスムーズに結びつけることができます。
セミナーテント / U.S. Embassy Tokyo
セミナーの利益率80%
実際、「セミナー」をひとつのビジネスと考えたとき、つねに70~80%の利益率を維持することが決して不可能ではないのです。
そうです。
セミナービジネスは、非常に「おいしい」のです。
フロントエンドとしてのセミナーだけでなく、セミナー自体をメイン商品として扱い、大きな収益をあげるビジネスとして行う方法もあります。
セミナー開催に掛かる経費のほとんどが会場代です。非常に利益率が高くなります。さらに、多くの参加者を集めることができれば、大きな利益を得ることができます。
Seminar – Goethe-Institut, Munchen 2009 / joaoa
実績は作るもの
「実績は『ある』のではなく、『つくる』ものです」
これは、ある先輩経営コンサルタントから聞いた言葉です。まさにその通りだと思います。
まずは勇気を持って一歩を踏み出してください。そして、0から1をつくり出していきましょう。
セミナー講師の価値は「信用」で決まります。信用は、過去の実績が大きくモノをいいます。とはいえ、多くの人数の前で話す機会をいきなり得ることは難しいです。
まずは、ごく少人数のセミナー開催で場数を踏んだり、自分が講師をするのではなくて、人気講師を招いてのセミナーを開催することで、小さな実績をコツコツ貯めて、じっくりとノウハウを得ていくことが大切です。
講師おつかれさまでした! / masterq
パーソナル・ブランドを構築
ポイントとなるのは、「自分が勝てる小さな(ニッチな)ジャンル」を見つけること。
たとえば、「従業員10人未満の就業規則作成を専門にする社会保険労務士」など、とにかく「ニッチ」を狙うのです。
ただし、分野が「ニッチ」な分、中途半端に「できる」ではいけませんよ。そこで「ナンバーワン」をめざすのです。
セミナー講師は、すべての面で人より勝る必要はありません。一点突破で、何か一つでも際立って秀でたものがあれば、セミナー講師になることができます。
ターゲットとジャンルを徹底的に絞り込んで、「このジャンルなら一番」といえる場所に旗をたてて、自分を売り込んでいく「パーソナル・ブランディング」を意識して、行動していきましょう。
Programming for the Future, Introduction to the Actor Model and Akka Framework / COSCUP
セミナー講師としての立ち振る舞い
アメリカの心理学者・アルバート・メラビアンが提唱した有名な法則があります。
それは、人が他人から受ける情報のうち、何が印象に残るかを述べたものです。それによると、「話す言葉の内容」はわずか7%で。「声の質(高低)、大きさ、テンポ」が38%。「見た目・身だしなみ、しぐさ・表情」が55%なのだそうです。
この法則からわかるのは、どんなにすばらしい内容を話しても、講師の見た目が悪ければ致命的、ということではないでしょうか。
今から人を教えるセミナー講師が、おどおどしていたのでは、伝わるものも伝わらなくなってしまいます。服装は基本スーツ。語尾は基本的「断定」を使って、曖昧な言い回しは避けます。「私のようなものが」「自信がない」といった発言はご法度です。
どんなセミナーでも「出し惜しみ」をしてはいけません。「この続きは有料のDVDで」のようなセミナーは最悪です。セミナーの時間内で、伝えられることはすべて伝える姿勢が、参加者との信頼関係を築くのです。
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