人生の中で降りかかってくる個々の問題に対して、その都度テクニックでしのぐようなことをしていては、キリがありません。シンプルな信念を一つもっておけば、大抵のことに対応できます。
ソクラテスに聞いてみた 人生を自分のものにするための5つの対話
「恋と愛の違い」を考えることで、生きるヒントが見えてきます。
恋は状態。愛は行為
人は、意図的に恋をしたり、恋をやめることができません。恋とは人の身に起こる出来事であって、人が行う事柄ではありません。
一方で、誰かを大切にしたり、いつくしんだり、人のために何かをしてあげたい、いてくれることに感謝するとかの「行為」に呼び名をつけるとすれば「愛」になると、ソクラテスさんは言っています。
恋は状態なので、恋する人を賞賛することはないですが、慈愛に満ちた人に対しては惜しみない賞賛と尊敬を捧げます。状態ではなく、自ら行動する人を賞賛するのです。
善く生きるとはいかなることか
恋と愛の他に、友人関係や、仕事、お金の問題について、本書では取り扱われています。すべての問題は、結局「善く生きる」というところに帰着しています。
恋人がいないと嘆くのであれば、善いと思うことを続けて、自分を磨く。それができれば、恋に値する人になれて、認めてくれる人が現れるということです。
もちろん、何を善いとするかは、人によって異なるため、すべての人から認められるのは不可能でしょう。傷つくこともあるかもしれません。しかし、自分が本当に善いと思うのであれば、続けなければなりません。
多くの人から尊敬されるには?
人とは欲深い生き物です。多くの人から尊敬されたいと願います。しかし、いくら自分で自分をすごいと叫んだところで、何も伝わりません。
慈愛に満ちた姿勢で、多くの人に与えることです。先にも述べたように、人は行為に対して賞賛します。他人の利益にために発揮することで、自分の能力は価値あるものになるのです。
ただし、与える相手は選びましょう。ただやみくもに与えてしまうと、「与えて欲しい人」だけが集まってきてしまいます。
本書は出版社から頂きました。ありがとうございました。
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