2010/9月から本格的にブログ更新を始めました。漠然と「頑張る」ということではなくて、どうすれブログPV数を増加できるかを考えながら、「狙って」更新してきました。
当ブログのPV数(PCとモバイルの合計)は、昨年の夏(2010/8月)の時点で3万PV/月台でしたが、その後増加を続けて、今年の一月(2011/1月)には史上最高の45万5千PVをマークしました。12倍強の増加となりました。
時期的にもちょうど良い区切り(2011.3月末)なので、これまで実践してきた当ブログの「戦略」をまとめました。
新しいマーケティング手法を模索
私はウェブビジネスで食っている身です。2010年に入ったあたりから「これまでのSEO主導だったネットビジネスの根底が、いよいよ本格的に揺らいできたのでは?」と皮膚感覚で感じていました。「SEOに頼らずに自力でアクセスを引っ張ってくる方法はないか?」を考えるようになりました。
いくら優秀なサイトやウェブサービスを立ち上げても、ネットは栄枯盛衰が早いです。すぐに競合が現れて、サービスの立ち上げと衰退の繰り返しになってしまいます。サービス開発のラットレースです。
こんなことをやっていたのでは、身が持ちません。ウェブサービスを主体に考えるのではなくて、サービスを作った実績を「自分自身」に効率よく積み上げていけば、ラットレースから抜け出せるのではないか?と考えるようになりました。
「この人が運営しているサービスなら面白そうだ」と思われるようになれば、サービス開発をする度にゼロから競争しなおす必要はなくなりますし(多分w)、「自分の成長」をもっと感じることが出来ると思ったのです。そこで、行動のすべてを「自分の価値 = 自分のブランド」を上げていくことにつなげていくことを考えるようにしました。
自分のすべてを「ブログ」に集積
ブランディングには受け皿が必要です。いろいろ考えた結果、セルフブランディングにはブログが最適だという結論に達しました。
ブログを長く続けることで、自分のこれまでの経歴を紹介することが出来ます。仕事の話だけでなくて、日々感じたことや、趣味や家族の話なども織り交ぜることで、読み手に親近感を与えられます。飾らないパーソナルデータが、日々蓄積されていくのです。
ブログの長い蓄積は、紙ペラの履歴書一枚よりも、書き手の人物像を鮮明にしてくれます。私が企業の担当者であれば、まずは採用希望者のブログを探して読むと思います。今後はブログを重視して採用をする企業は今後増えてくるはずです。
私はブログのポテンシャルと将来性を確信して、ブランディングとしての個人ブログを整備しました。
08/08/08’s Morning sun / emrank
毎日更新すれば、明日が開ける
ブログを更新し始めた頃は、何を書いてよいのかわかりませんでした。だからといって、更新しないで居ると、つい面倒になって、開店休業の状態になってしまうのは明らかです。そこで私は、毎日更新すると決めました。何が何でも、毎日更新し続けるのです。
しかし、一ヶ月くらい経つと、どうにもこうにもネタがなくなってきます。後から振り返ると、そこがターニングポイントでした。これまで毎日更新してきた以上、止めるわけにはいきません。無理やりネタをひねり出す、自転車操業の日々が続きました。
普段から考えていることは、実はたいしたネタにはなりません。結局、誰でも考えつくような話題ばかりなのです。無理やりひねり出したネタこそが、本当にオリジナルなネタで、ブログのオリジナリティの源泉となります。
当ブログで一番大きかったネタは「書評」でした。以前までは「書評なんてとんでもない」と思っていたのですが、〈不良〉のための文章術や、人を動かす文章術の二つの本を読むことで、吹っ切れました。
書評の効果
書評の最大の利点は「過去に書いた書評記事を引用できる」ことです。書評を書き溜めておくと、話題の中で「根拠」が欲しいときに、過去に読んだ本の書評から引用することができます。書評は当ブログの記事に説得力を与えてくれる基礎となっています。
私はマーケティングや心理学関連のビジネス本を好む傾向があります。これらの本から得た知識は応用範囲が広くて、色々なジャンルの話題を説明するのにちょうど都合が良かったという幸運もありました。
そうしてひねり出されたのが、現時点で当ブログのメインコンテンツとなっている「人気ブログをつくる方法」というテーマです。いわゆる「ブログ運営論」はすごく懐の深いネタでして、色々なネタを吸収できます。最近では、ブログ運営論を補助線にして、書評を書くことが多いです。本の内容を無理やりブログ運営のヒントとして結びつけてしまうのです。
この方法には「もはや書評ではなくて『書エッセイ』だ」という意見も頂きました。それでよいと思います。文書の形態はどうでも良くて、要は読者さんに面白く読んでいただければ、それでよいのですから。
読書は昔からの趣味なので、苦になりません。読書を続ける限り、ブログ記事をいくらでも書けるようになりました。慢性的なネタ不足は解消できました。
時代に乗る
2010年10月くらいでしょうか。フェイスブックが急に盛り上がってきました。「今度こそは乗り遅れない」と、多くの人がこぞって参加して、ヒートアップしていました。私も遅れまいと参戦しました。
ツイッターもフォロアーさんが増えてきて面白くなってきていました。ソーシャルブックマークの「はてブ」で当ブログの記事が注目を集める機会が増えてきてました。徐々に増えていくブログのPVを分析すると、ソーシャルメディアからの流入が増えていることが判明して、「PVの増加はソーシャルメディアからの流入だ。これからはソーシャルの時代だ」と考えるようになりました。
私の興味は完全にソーシャルメディアの研究に向いていました。多くのソーシャル関連の本を読んで、いくつかは書評記事としてポストしました。「ブログ記事がソーシャルメディア上で注目されると、爆発的なアクセスを得ることができる」という自らの経験から、「ブログはソーシャルに寄生することで息を吹き返した」と表現して、「ソーシャルブロガー」を提唱させていただきました。
ソーシャルブロガーとは、ソーシャル(社会的)な記事をポストして、ソーシャルメディアを活用して、自前のソーシャルグラフ(つながり)を着火点として、ブログ記事を一気にバイラルさせることができるブロガーのことです。当ブログもなるべく多くの人とソーシャルメディアを通してつながる様に努力して、ソーシャルグラフを広げていきました。
Writing In The Sky / JoshMcConnell
書いたことは実現する
いくつかの幸運にも恵まれたのは事実ですが、「目標」を持ってブログを運営したことが、一番の理由だと思っています。
「文字に書いた夢は実現する」とは、渡辺美樹さんや神田昌典さんの著書をはじめ、各所で言われていることです。
私も8年ほど前から「金持ちサラリーマンへの道」というサイトを運営しています。このサイトの内容は、自分の経験ではなくて、当時「どうすればお金持ちになれるか?」を必死に考えた結果、「こうすればお金持ちになれるだろう」という仮説をまとめたものです。サイトを立ち上げた当時はあくまで「仮説」でした。
その後どうなったかというと、サイトの内容に沿って行動しているうちに、副収入が入り始めて、本業の収入を上回ってしまい、2年ほどでサラリーマンを辞めて独立してしまいました。本当のお金持ちになるまでには、まだ道半ばですが、サラリーマン時代よりは自由度が広がって、確実にステップアップしていると思います。
当ブログも実は「金さら」と同じことをしているだけです。ブログを盛り上げるため何をすべきか?を考えて、仮説を同じように公開しつつ、自分で実践してきた結果、アクセスを12倍以上増やすことができました。
ダイエットの話も同じです。2010.11月最初に77kgあった私の体重は、2011.3月末現在で69kgを切っています。5ヶ月で8kgものダイエットに成功したのは、当ブログにダイエットの過程を書いたからです。
マラソンについても、当ブログで練習内容をポストをし続けた結果、初マラソンでサブ4(4時間以内)を達成することができました。
何かなりたいもの(こと)に関するブログを立ち上げて、毎日更新すれば必ず実現できる
最初は眉唾の話だと思っていましたが、「書いたことは実現する」は、本当かもしれないと思うようになりました。
まあ、別にミステリーなことではありません。公開してしまった以上、「やらなくてはいけない」という意識が働くことが大きいのです。行動を始めないことには実現できるはずもありません。目標をブログで公開することは、自分の行動を律する強力なモチベーションになるのです。
Growth / TheGiantVermin
最も面白いコンテンツは「成長」
当ブログのメインテーマである、「ブログ運営論」と「ソーシャルグラフの活用」は、「べき論」を紹介するたけでなくて、当ブログで実践・実証して、過程を公開していけば、エキサイティングだと思いました。
そこで、当ブログのメインテーマを、「『人気ブログをつくる方法』を研究するブログ」に変更しました。このブログ自体が「人気ブログを作る方法を研究する」ための実験台となっているのです。
もし自分のブログに多くのアクセスを集めたい、人気ブログに育てたいと思えば、これから自分が達成したい目標をメインテーマにすると良いと思います。ゴールに向かって勉強したこと、実際にチャレンジしたこと、考えたことを文章にまとめてポストしていくのです。内容は仮説でかまいません。その後、自分で実証していけば良いのです。
目標達成に近づくに連れてアクセスが増えていくでしょう。つまり、自分の成長とブログの成長が同期するのです。人々が本当に知りたい情報とは、結果ではなくて成長の過程です。プロセスです。NHKのプロジェクトXがブームになったのも、プロジェクトの達成までのプロセスを克明に追ったドラマ性にあったのです。
当ブログでは、ブログのPV(ページビュー)数や、はてなブックマーク数、ツイート数、「いいね!」数など、ブログの成長を示す客観的な数値を、積極的に表示して成長をアピールしています。日々の成長そのものもコンテンツにしています。
自分が成長して、ブログのアクセスもアップして、多くの読者に囲まれる状況になれば、さらに別の目標を設定して目指したくなります。まさに、向上心のスパイラルです。この流れをつかんでさえいれば、これからも充実した人生が送れそうです。
The Long Road Home / cwwycoff1
「わかったブログ」はどこへ行く?
基本的なスタンスは代わりません。これまでどおりに読書をして、書評を書いて、得た知識をベースにブログ運営論をより強化していくことを、当分の間は続けたいと思います。
これまでは「マーケティング」や「(巷の)心理学」といった、道具としての知識を好む傾向にあったので、これからは「マネジメント」や「社会科学」といった、原理原則的な知識も固めていきたいと考えています。
投資活動も本格化していこうと考えています。投資を上手く回せれば、経済的にも落ち着きが出てくると思いますし、「投資」の考え方は何においてもとても大切な考え方です。投資からの切り口をマスターすれば、当分ブログ記事のネタにも困らない^^;
要するに、「わかったブログ」は、私の気まぐれな興味の移り変わりで、どんどん変化していくということです。私は自分の興味があること以外の話題をポストできるほど器用ではありません。わかったブログは、私の脳の一部なのです。