学生就職 本当に氷河期なの?

去年から就職戦線に陰りが見え始めているそうです。サブプライムショックによる、景気後退の波をまともに受けているみたいですね。

テレビのニュースで、「就職が決まらない」と訴える学生「若者に仕事を」と訴える政治家やマスコミ。

私は、なぜか釈然としないのですよ。我々が学生の頃(1995年)の方がもっと厳しかったような気がします。

本当に最近の就職活動は厳しいのでしょうか?

私が大学の学部を卒業したのが1995年。バブル崩壊の波をまともに受けて就職先はほとんどありませんでした。

我々は団塊ジュニアで、年齢別人口が最も多い世代です。人口が多い上に求人数が少なという、最悪な状況でした。

今の学生は人口が少なくなっているはずですから、もっと楽になっているはずだと思うのですが…。

ということで、調べてみました。

リクルートワークス研究所が発表している、大卒求人倍率調査データーをグラフにまとめてみました。

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求人倍率は決して低くない

私が学部卒業した年、1995年の大卒求人倍率は1.2倍。ITバブル崩壊の2000年は0.99倍でした。それに対して2010年の求人倍率は1.62倍。これで就職難とか言っていたら、あまりに過保護過ぎます。

人口は減っているのに、学生数は増えている

2010年の求人数は72.5万件で、1995年の40万件の1.8倍です。メチャクチャ多い気が…。

あと驚きだったのは、学生数は毎年増加していること。1995年が33万人だったのに対して、2010年は45万人と、約1.4倍です。

年齢別の人口も調べてみました。1996年が201万人に対して、2010年は138万人。比をとると1/1.45(70%)です。

つまり、人口は減っているのに、学生になる人の割合は、1.4×1.45≒2倍に増えているということです。昔と状況が違ってきているようです。

バブル直後の就職活動が最も厳しかった

今は当たり前のように誰でも大学へ進学する時代なので、学生数に対する求人率を比べてもフェアな比較にはなりません。

年齢別人口(学生以外の人も含む)に対する求人率を計算して比較してみました。求人数÷年齢別人口です。

1995年が0.2倍なのに対して、2010年は0.52倍。

我々の世代にたいして、2倍以上の求人率です。この数字だけ見ると、かなり恵まれていると思ってしまうのは、私だけでしょうか?


就職フォーラム / chiaki0808

実は私は、2000年以降のITバブルの時も「本当に就職活動厳しいの?」って思っていました。調べてみると、就職氷河期と言われたITバブル2000年は0.24倍でした。

我々の世代の0.20倍より恵まれています。

バブル後の方が、就職活動は厳しかったのです!

今まで釈然としなかった思いがようやく晴れました。

募集人数以下でもOKな理由

最近は、目標の採用人数に届かなくても、めぼしい人材がいなければ、それで採用を打ち切る企業が多いそうです。

そりゃそうですよね。人口が減っているということは、「優秀な学生」の絶対数は減っているということです。

我々の世代では進学しなかった層が、大学に進学して「学卒」という肩書を得て就職戦線に参加してきているのです。もちろん、学力ですべてが決まるわけではありませんが、そういう状況を踏まえて、学生の質を、企業の担当者はしっかり見抜いているということです。


会社説明会 / chiaki0808

本当の競争はこれから始まる

いま就職活動中の学生さんはショックですよね。ちょっと前の先輩達は、たくさんの求人があって、楽して企業に滑り込んでいく姿を見ているでしょうから。

私の学生時代も同じ様な状況だったので、ちょっと同情します。

でも、本当の競争は社会に出てからですよ。

30代でリストラなんて、これからは当たり前の話になっていくと思います。厳しい就職戦線の中で、自分を鍛えてから就職した方が、楽して企業に入るよりも、きっとプラスになると思います。

就職活動、頑張って欲しいです。

今日のわかった

またエクセルで遊んでしまった…。仕事しろ!

教育論
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