サブスリーを達成するには、1kmを平均4分15秒で走り切る必要があります。ならばと、スタートから4分15秒を刻み続けるレースにチャレンジする人がほとんどでしょう。でも、このプランでは必ず後半失速してしまいます。
逆転の発想で、
と考えると、新しいアイデアが生まれてきます。
普通の考え方
フルマラソンでサブスリー(3時間未満)を達成するには、1kmを平均4分15秒で走り切る必要があります。多くのランナーが、スタートから4分15秒で入って、ゴールまでペースを維持しようとします。
しかし、42.195kmをずっと同じペースで維持することは難しいです。疲労が蓄積していくからです。25kmくらいまでは我慢出来ても、30kmの壁に阻まれ、ペースダウンしてしまいます。
後半失速してしまうと、それ以後は体全体が棒のようになりThe End。スピードが上がらないので、トレーニングにもなりません。フォームが崩れるため、脚への負荷が大きくなり、故障しやすくなります。
スタートから目標ペースで走り続けるレースプランは、リスクが大きいと感じています。
後半キロ4分15秒を維持する走力をつけるには、前半のペースでゴールまで粘るレースプランを意識したトレーニングが必要です。30kmのレースペース走をしたり、フルマラソンレースを練習代わりにして、数多く出場するのも手でしょう。
しかし、このトレーニング方法は故障と背中合わせです。脚がかなり頑丈でないと難しい。
逆転のアイデア
そこで、逆転の発想をしてみます。
後半の30km地点からゴールまでキロ4分15秒くらいで走れる走力がないと、そもそもサブスリーは達成できないと考えるのです。
まずは前半のペースは遅くても良いので、30km以降でキロ4分15秒まで上げて走れるレースを目指す。もし達成できれば、次はラストスパートの距離を25kmから、20kmからと長くしていくのです。
前半ペースを落とすことで、じっくり脚を温められるので、故障しにくいです。
では、後半スピードアップできる脚をつくるには、どんな練習をすればよいか?これはもうスピード練習しかないです。そもそも最低でも1km4分15秒、10kmを4分15秒×10=42分30秒で走れるスピードがないと、物理的に不可能なのですから。
インターバルやビルドアップ走で、少なくとも5kmなら18分台、10kmなら39分台で走れる力をつけておきます。
▼▼▼▼
とにかく一度、後半をキロ4分15秒で走れた実績を作ってしまうことかなと。サブスリーを走れる絶対的なスピード能力を手に入れることが先決です。スタミナアップのためのロング走はその後でも十分かなと。
フルマラソンをスタートからのタイムの積み上げとして考えるのではなく、ゴール前のラップから逆算していく考え方もアリだと思います。