自分が成功するために「周りから貰いたい、奪いたい」と考える人は多いでしょう。
ところが、実際に世の中で成功している人は「周りに与えたい」と考えているのです。
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)
ビジネスの成功は「多くの人に喜びや利便性を与える」ことです。人は自分に「親切にしてくれる人」を信用します。
自ら与えていかないと、成功はやってこないのです。
与える人になる
テイカーは決まったパイからできるだけ多くの利益を自分のために奪おうとする。だがリフキンのようなギバーはがネットワークを築くと、パイそのものを大きくするので、誰もが大きめのひと切れを貰える
via: P106
異業種交流会には「自分が貰いたい人」つまり、本書で言う「テイカー」が集まってきてしまう傾向にあります。自動車の営業マンは車の話しかせず、保険屋は自分の保険の話をしてしまいます。結局何も生まれません。
与えることはビジネスの本質です。お客さんに与えるから、その見返りとしてお金を貰えるのです。ところが、どうやったらお客さんから多くのお金を奪えるかを考えてしまいます。自ら与えずして、与えられるわけがありません。
知っている人になる
人は「知っている人」から買おうとします。そのためには、多くの人と友好的で緩やかなつながりを持っておくことです。保険屋さんであれば、自分で売り込むよりも、知り合いにお客さんを連れて来てもらう方が圧倒的に効率的です。
自己の利益と他者の利益は、一つの座標の両極端に位置するものと思われがちだが、私は調査を通じて、この二つが完全に別個の動機であることを発見した。二つを同時に目指すことが可能なのだ。
via: P254
周りと良い関係を築くには、自分から周りに「与える」ことです。とはいえ、自分を犠牲にしてまで、周りに与えていては、疲弊してしまいます。自分を削るのではなく、短時間でできること。自分が好きで得意なことを、周りに与えれば良いのです。
例えば、困っている人がいたら、知り合いの中にそのトラブルを解決できるプロに、電話一本かけて紹介してあげる。パソコンが得意ならば、パソコンのトラブルを解決してあげることで、自分も新たな知識を得ることができます。短時間ですむ手助けを、積極的にしてあげましょう。
世の中は本質化へ向かう
密接に結びついた社会は、人間関係や個人の評判をより見えやすくしている。これはつまり、テイカーである代償も、ギバーである利益も、どちらも増幅するということだ。
via: P112
高速な交通網やIT技術が発達した現代では、地域差は利益を生み出しません。利益は「信用・評判」という、最も本質的なところからしか得られないのです。
信用・評判は、短期間で得られるものではありません。ある程度時間をかけて、周りに与え続けることで蓄積されていきます。与えられたいと思ったら、それ以上のものを与える必要があるのです。
だましたり、他人の足を引っ張ったりではなく、王道で勝負する。ビジネスの神様は、日頃の行いを見ていてくれているはずです。
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