後半ペースを上げる走り方なら自己ベストが出せる フルマラソンの戦略

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2013年に走ったフルマラソンは4回。そのうち3回で自己ベスト更新。その3回のうち2回はサブ3(3時間30分以内)。1回は3時間30分10秒でした。

3回のレースに共通するのは「ネガティブスプリット」です。前半を抑えて、後半にペースを上げるタイムマネジメントが決まり、全力でゴールを駆け抜けることができました。

30キロ過ぎで一番速く走るマラソン サブ4・サブ3を達成する練習法

なぜ、ネガティブスプリットは、タイム向上に有効なのでしょうか?

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前半飛ばすと後半失速する

サブ3.5(3時間30分以内)を目指そうとすると、平均1km5分弱で走る必要があります。前半から4”50/kmや4”40/kmといったスピードで走ると、前半でかなりの貯金を作ることができます。

ところが、30km過ぎのいわゆる「30kmの壁」で失速してしまうと、ラップが一気に6”00/km近くまで落ちてしまいます。前半苦労して貯めてきた貯金を、あっという間に使い果たしてしまうのです。

フルマラソンでタイムメイクをするには、絶対に失速してはいけません。そこで有効なのが前半ペースを抑える「ネガティブスプリット」です。

なぜ失速するのか?

なぜ前半飛ばすと後半まで持たないのか?

スタート直後のまだ足が温まってない状態でペースを上げると、脚への負担が大きいからだと感じています。

前半ペースダウンすることで、じっくり脚を温めて、準備ができてからじっくりペースを上げていく。いわばエンジンの暖機です。前半10kmはウォーミングアップぐらいに考えて走れれば、勝機は見えてきます。

そして30km以降、ゴールまで走り切れる見込みがたったところから全力で走りきる。ラスト10kmの失速したランナーをごぼう抜きしてのゴールは爽快です。

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トップランナーもネガティブスプリット

国際大会では30kmまでペーサーがつきます。アフリカのトップランナーは30kmまではジョギングをしているような感覚で走っているそうです。そして、ペーサーが外れる30kmから猛ダッシュをして、世界記録やそれに匹敵する記録を出すのです。まさにネガティブスプリットです。

しかし、スピードが不足している日本選手は、ペーサーに着いていくにも全力になってしまうため、後半タレるのだそうです。優勝を狙うには、着いていくしかないのは分かります。そして、自己ベストを狙うのであれば、前半はセーブすることを考えても良いのかなと、素人ながら思います。トップ集団に居ないとテレビにまったく映らないので、実業団に所属する選手にはしがらみもあるのかもです。

上記は男子選手の話で、女子の場合は日本選手は世界でもトップクラスの実力と実績があります。高橋尚子選手はシドニーでネガティブスプリットで金メダルをとりました。

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確かに前半ペースをぐっと抑えるのは勇気が要ります。後半もペースが上がらなかったらと思うと、前半に少しでも貯金を作りたいという気持ちも分かります。しかし、一度はネガティブスプリットを実践してみることをお勧めします。

レースで試すことがもったいなかったら、練習で40km走ってみても良いでしょう。その絶大な効果を理解できると思います。

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